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【仙台大会(略称)出場報告】ドームでの真夏の激闘の行方は?!

 東京ブルーサンダース 背番号21番の山形です。
 
 東京ブルーサンダースは今季、チーム結成以来初となる、東北地区・仙台市で開催された大会に出場しました。7月29日・30日に開催された大会の正式名称は
 
『第1回 北海道・東北・関東甲信越 障害者野球大会』です。
 
少し字数を要してしまう事情で、このnoteコラム文章中は、大会の開催地である「仙台大会」と表記させて頂きますことをご了承お願いいたします。

その名のとおり、巨大な貝の形をした大会会場「シェルコムせんだい」
歴史的な第1回大会開会式に揃い 相原理事長からのご挨拶を聞く出場6チーム 

 2023年7月29日土曜日、栄えある第1回大会が多目的ドームグラウンド“シェルコムせんだい”で、今回は東北地区の3チーム、関東地区の3チームが揃って開幕しました。長く『北海道東北身体障害者野球連盟』の理事長をお務めの相原理事長によるご挨拶「お隣り同士だけど背中合わせでつながっている関東甲信越連盟と北海道東北連盟で、何か一緒に大会が出来ればいいなと思っていました」のお言葉に実感を込められていることが伝わってきました。大震災が起き、さらにここ数年の新型コロナウイルス禍の状況。長年の困難な状況を経ての第1回大会の実現にご尽力くださった、北海道東北連盟関係者の皆さん、大会運営にあたって下さった皆さんに、深く感謝申し上げます。  

開会式を終えてのチーム控室。財原監督(30)によるミーティングで試合への集中力を高めるブルサンナイン。

 その、東北地区の皆さんを中心とした大会運営関係者の方がたも、おそらく想定外だったと考えられる、大会期間中の“暑さ” 最高気温が35℃を上回る仙台の夏の天候状況、試合前のアップゾーンで調整中のブルサンナインにも、相原理事長は「東北まで来てくださってドームで涼しく試合できると思ったのに、ごめんね」とお気づかい下さいました。出場各チームに控室を割り当てて下さいましたので、炎天下でも“ロッカールームとして”快適に活用させて頂きました。 

1回表 押し出し四球で先制後の初球を丸山が逃さず、シェルコムのライト後方へ満塁ホームランを決める
“走れトシロー”ベンチからの声に加速!!2回表に八木がレフト後方にチーム2発目のホームランを放ちホームイン

 北海道東北連盟に所属する新潟シリアスとの1回戦に挑んだブルサン。5月の神戸全国大会に引き続いて今回も試合前ジャンケンに勝って先攻を呼び込んだ大沼主将が、先制攻撃も呼び込みました。その1番大沼から関・八木が3連打を放ち初回から無死満塁のビッグチャンス!ここで投打に好調が続く4番三浦が、敢えてイケイケの流れを封印するかのように狙い球を呼び込む粘りを見せ、9球目に押し出しフォアボールで先制点をゲットします。続く5番丸山、「フォアボールの後の初球」の鉄則通りにスイングした打球がドームのライト後方へ!!満塁の走者を還すグランドスラムとなり計5点の先制に成功しました。暑さにも乗って、5月の全国大会で得た勢いと自信を表現できたブルサンの攻撃でした。その裏、1点を失った後、逆に1死満塁のピンチを迎えながら、表の満塁のチャンスを活かした先発三浦が、ピッチングでは本塁封殺と三振で切り抜け、チームの勢いを止めません。すかさず2回の攻撃では3番の八木が、自身から遠く落ちて逃げていく変化球に体を追っつけながらスイング!レフト後方へと打球を運ぶチーム2本目のホームランを放ち、6-1と5点リードを保ちました。試合序盤はフォアボールからホームラン、取られたらすぐ取り返すといった、ブルサンの見事な連動でした。 

車椅子着席の打席・フォームから鋭い打球を放つ新潟シリアス・阿部選手とブルサン捕手長田の攻防。打席の土煙が力勝負の様子を示す。
打球の方向やバウンド、送球・ランナーの動きの一つ一つでゲームは激しく展開する。

 このゲームはその後4回裏まで展開するのですが、この2回裏以降は、両チームがランナーを出し合い、攻守の駆け引きが続く展開となりました。新潟シリアスは四死球で得たチャンスを逃さずにランナーをためてブルサンにプレッシャーをかける。一方のブルサンはショートで出場する田中を中心に、ランナーを的確に封殺して相手の追加点を防ぐといった攻防が続きました。こういった展開では得てして、いろんな意味での想定外の展開が起こるものです。4回裏、7-4とブルサンリードの状況から新潟シリアスの攻撃、ブルサンの四球とエラーによる無死1・2塁から、ライト前への打球が、人工芝による不規則バウンドから高く跳ね、シリアスの同点スリーランとなりました。それまで押し気味に進めていた新潟シリアスのベンチが気勢を上げていきますが、ブルサンもカバーリングで相手の進塁を防ぐなど、集中したプレーで応戦します。それでも2死満塁の大ピンチ、3回から三浦をリリーフした市川が、三振を奪ってゲームセット! 7-7で試合終了。神戸大会に続いて仙台大会でも、“ジャンケン抽選”に挑むことになりました・・・

準決勝進出を決めるジャンケン抽選も激戦。ご覧のとおり、最終9人目も「あいこ」が続きました。

 5月の神戸全国大会でのブルサンの“ジャンケン連勝”について新潟シリアスの選手の皆さんもよくご承知の様子で『東京手ごわい』『新潟が勝つ!』といった声も聞こえましたが、両チーム熱気のあるグランドで最後まで戦い切ったことをねぎらい、笑顔を交わすコミュニケーションに自然と溢れていました。結果は、ピッチャーからのポジション順で9人目のライトまでもつれ、5-4 こちらも激闘の末新潟シリアスの勝利。公式戦では5度目の対戦で、ブルーサンダースはシリアスに初めての敗戦となりました。歓声を上げ、ガッツポーズ等で勝利を喜ぶ新潟の選手たちを眺めながら、今回は、無欲に勝利を引き寄せる姿勢が及ばなかったのかな?と感じました。もちろん、上手くできたプレーと、反省して改善する必要があるプレーの両方が生まれた結果による引き分け・敗戦であるのです。  

福島アクロス戦ではキャッチャーで公式戦初先発した大沼主将。プレーと適確なメッセージで財原監督とともにチームを牽引する。

 翌日・30日日曜日に行われた順位戦では、ベンチメンバー全員が出場して福島アクロスに挑みましたが、3-8で敗戦しました。試合巧者の福島アクロスが、ブルサンのミスをうまく突き得点を重ねました。追うブルサンも八木の2試合連続ホームラン等で反撃に転じましたが及ばず、今大会は悔しい結果となりました。大会翌週のチーム練習では早速本大会を振り返り、反省点やプレイの確認共有、本大会で生じた状況を再現したケース練習に取り組みました。本大会で対戦させて頂いた、北海道東北連盟所属の新潟福島両チームから得た教訓を、全日本選手権出場をかけた関東甲信越大会で活かし、大会優勝を目指します。日頃からのチームへのご支援ご声援に感謝いたしますと共に、関東甲信越大会への引き続きましてのご声援を、よろしくお願いいたします。 

 なお、本大会は開催地チーム・仙台福祉メイツが、記念すべき第一回大会の優勝を果たされました。仙台福祉メイツの選手及び関係者の皆さん、大会優勝おめでとうございます。

第1回 北海道・東北・関東甲信越 障害者野球大会 戦績
(2023年7月29、30日 シェルコムせんだい)

1回戦    東京ブルーサンダース7ー7新潟シリアス(抽選敗戦)
5位決定戦  東京ブルーサンダース3-8福島アクロス

大会第6位

【今後の大会出場のお知らせ】

『ゼット杯争奪 第29回 関東甲信越身体障害者野球大会』

日  程   2023年8月27日日曜日 (予備日 9月3日日曜日)

開 催 地  長野県佐久市 佐久総合運動公園野球場
       (球場詳細は下記リンクをご参照ください)

ご声援よろしくお願いいたします。



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