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良い物件は、人により、目的により変わる

・物件資料の見方

・良い物件は、人により、目的により変わる


こんにちは。9月の最終金曜日、秋の訪れですね。
今年の夏は、各地でイベントも開催され、活気が戻った夏だったのではないでしょうか。一方で電車に乗っても、バスに乗っても、どこに行っても脱炭素社会を目指しているとは思えないほどの冷房の強さに、疑問を拭えないのは私だけでしょうか。
さて、これまで物件探しとリノベーションのポイントや、住宅ローンのお話しを綴ってきましたが、初心に戻り物件を探す際のポイントとして
物件資料の見方や考え方などをお伝えしたいと思います。

・物件資料の見方とポイント

多くの方が、suumoさんやhome'sさんなどポータルサイトで物件を見ていることと思います。そして不動産会社から紹介を受けている方も。
不動産会社から紹介される際には、販売図面と言って、物件概要と間取り図が載っている1枚にまとまった資料が届くと思いますが、
これ、渡されてもどこを見ていいのだろうか?
suumoやhome'sも、何を見て判断するのだろうか?と
思う方も多いのではないでしょうか?

皆さん基本的には、「①良い物件を②安く手に入れたい」と願っていると思います。ですが、①良い物件はありますが、②安く手に入れることは現実的では無いと常々感じています。
また、
①良い物件は、人により、目的によって変わりますが、
自身が暮らすため、または将来貸したり売ったりすることも含めて、
誰かが日常を暮らすための家の「良い物件」とは、
私は安心できる物件、またはその方にとってメリットがある物件だと思います。

一般的な観点から物件概要について、こんなことを気にして見てみてください。

・マンションの総戸数
→マンションの総世帯数です。少なければ修繕積立金等の1住戸あたりの負担が高くなりますので、値上がり幅も大きくなる可能性が高くなります。
10戸未満は金融機関によっては住宅ローンが難しい場合もあるなど、確認が必要です。20戸〜30戸のマンションも、都内には非常に多いですが
新築の頃からしっかり修繕積立金を積み立てていれば心配ないかと思います。
(新築時にとても安いまま数年が経過していると、一気に上げる日が来る・・ということもございますので、安い場合は上がる覚悟を)
個人的には、40戸以上あるとちょっとホッとします。

・築年月
資料に記載されている築年月は、完成時期を示しています。
1985年1月とあれば、建築申請を出しているのはその数ヶ月前〜1年前等規模により様々です。消費者目線のポイントは、
新耐震基準と旧耐震基準の境目で、物件価格に大きく影響するということと、
住宅ローン控除やそのほか減税等があります。
本来の新耐震基準は昭和56年6月1日以降に建築確認申請を提出して許可を得て建築している建物が対象になりますが、
令和4年の住宅ローン控除制度改正によって、登記簿上の新築が昭和57年1月1日以降が控除の対象になりました。
つまり、建物は旧耐震基準だけど税金制度においてはみなし新耐震基準と判断されることになった、という物件があるということです。
(改正前の要件では対象にならなかったが、改正後の要件で対象となる物件は、「建築確認の日付が昭和56年6月1日以前で登記簿上の建築日付が昭和 57 年1月1日以降の住宅」となります。)

もちろん、それ以前の建物でも、最近では耐震補強工事を実施して耐震基準適合証明書を取得できる物件も増えてきました。
その場合は一定の条件を満たせば住宅ローン控除等の税金の優遇が受けられるだけでなく、建物を末長く維持していこうという住人の皆さんの意識の表れですから、個人的にはとてもおすすめしたい物件です。

・管理費
管理会社に支払う費用や、共用部のメンテナンス、点検費用など
修繕積立金が高いのはそれだけ将来の対応に安心がありますが、
修繕積立金が安くて管理費が高いのはちょっと考えものです。
せめて管理費は1万円台であって欲しいですね。
金額は専有部分の面積に応じて上がりますので、面積が広くなれば負担も上がります。80㎡以上で探している場合は、2万円を超えることが増えるでしょう。
でも、もうその場所じゃなきゃダメ!という時には、多少高くても検討するべきです。将来的に管理会社を変更することもできる可能性がありますから。

・修繕積立金
マンション管理組合の皆様の考えが反映される部分です。
建物を維持、管理していこうという意識の表れでもありますが、
総戸数とも連動しますので、総戸数が少なければ負担も大きくせざるを得ませんし、総戸数が多ければ1万円未満でも十分な蓄えがあることも。
一般的な総戸数30〜50戸程度であれば、1万円台〜2万円弱くらいが嬉しいですね。

・土地の権利
所有権、旧法賃借権、地上権、定期借地など
土地の権利も持つという意味では所有権です。
その他は住宅ローンに制限があったり、住宅ローンを組める年数にも影響があり、選択肢が減ってしまうことは否めません。
エリア限定で探している場合や、制限以上の魅力がある場合には一度検討してみるのも良いと思います。

・間取り図
間取り図はあまりあてになりません・・。
参考程度に見て、現地を確認しましょう。
A4用紙の中に、3分の1くらいの大きさで間取り図が載っていたら、30㎡でも広く見えます。逆に100㎡あっても小さく乗せると狭く感じます。
細長い!と思っても、実際はそう感じないこともあり、全くあてになりませんので、先入観で省いてしまうととても勿体無い。

・方角
よく南向きじゃないと嫌だと思っている方がいらっしゃいますが、
北側は暗いと決めつけて先入観で省いてしまうと勿体無い、です。

・リフォーム済み、リノベーション済み
一言で言っても状態は様々です。
壊せる部分を全て壊した上で、配管から新規設置している場合もあれば、活かせる部分はそのままに、表面だけを交換した場合もあります。
目に見えない部分、例えば外壁面に断熱材が入っていない、床材の下地は以前のものなど、アフターサービスの有無など、物件によって様々です。

その他まだまだありますが、簡単に解説させていただきました。
長々と書きましたが、やはり100点満点の物件はありませんので、
エリア限定で探している方や、物件の魅力が勝る時には、
メリットもデメリットも把握することがその物件の現状を調べ、把握して、理解納得した上で購入を検討するということがとても大事なことです。

ーーー最後に。
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もぜひ合わせてチェックしてみてください。


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