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コトバを深掘りする Day 16. "Vulnerability" 脆弱性 XII

Vulnerability(脆弱性)


今日は「脆弱性」について話す 12回目です。
私は、少しずつ、「誠実に生きていくためには『脆弱性』が必要」だと解ってきましたが、皆さん、如何でしょうか? 今日は最近の自分にアプローチして、一緒に考えてみましょう!

”Vulnerability” を辞書で引くと、日本語訳では「脆弱性」と出てきますが、最初は「脆弱性」と聞いてもあまりピンときませんでした。


ですが、このworkを進めていく中で、それは「傷つくかもしれない可能性」 や 「生身をさらすこと」 ことを意味しているのが判ってきました。

このことを踏まえて、今日のworkです。

どのような職場や学校、ママ友や仲良しグループなどのコミュニティでも、非難・陰口・えこ贔屓・中傷・ハラスメントが存在している場合が多いと思います。
例えば、リーダー格の人が自分以外の人をイジメていたり、仕事仲間の前で、部下や後輩を酷評したり、人前で誰かを叱る場面を見たことがあるでしょうか?


子供の頃、こんな経験はないでしょうか?


今日お話しするのは私の経験で、小学生時代に実際にあったことです。皆さんにも、同じようなことを耳にされたことがあるかもしれません。

小学校高学年の私のクラスに、リーダー格の女の子がいました。彼女を、Aさんとします。彼女は頭がよくて先生に気に入られていて、運動神経がよく、いつもリレーの選手に選ばれる。そんな彼女は先生や男子の前では、持ち前の頭の回転の速さを発揮して、良い子を演じていました。ですが、女子達の前では「順番に」女子を一人ずつ仲間はずれにするような女の子でした。

ある時、私はその子の「標的」になりました。ある朝いつものように学校に到着し、下駄箱の所で上履きに履き替え、教室に向かいました。いつも教室を入る時に「おはよう!」と言うと、皆が「おはよう!」と返してくれていましたが、その日は、どの女子からも返事がありませんでした。おかしいな、気のせいかなと思っていましたが、それは段々と確信に変わってきました。
女子の皆、仲良しのKちゃんですら、私を無視したのです。私は、自分が何か皆に悪いことをしたのかな?と思いました。いくら考えても自分では思い浮かびませんでした。後で聞いた話ですが、Aさんは、私が仲良しのKちゃんの悪口を言ったという噂話を広めた様でした。私はそんなことはした覚えがありませんが、おそらく上手に、Kちゃんにもその話しをしたと思います。

このことについて、私は先生にではなく、家に帰ってから母に話しました。父が家に帰って来てから、夕食後に家族会議をしました。両親からは「学校に行きたくないなら休んでも良い。ただ、それは、そのAさんに背中を向けて、逃げたことになるんじゃない」と言われました。その夜は翌日学校に行こうかどうしようかの葛藤に苛まれましたが、悩んだ挙句、学校に行くことに決めました。そして数日、嫌な気持ちを引きずりながらも、勇気を出して学校に行き続けました。

無視が始まって数日後、私を無視していた一人、仲良しのKちゃんが、夕方に彼女のお母さんと一緒に私の家を訪ねてくれました。Aさんの目が怖くて、学校で私に話しかけることはできないので、直接家に来てくれたということでした。そして、何故、私を無視したのか事情を話してくれました。Kちゃんは、心配そうに私の顔を見ながら話していたのを覚えています。その子のお母さんは心配そうに、彼女と私を交互に見ていました。Kちゃんが勇気を出して話をしてくれるにつれて、どんどん傷が癒えていく様な、安心感を持ちました。

その後数日は Kちゃんともギクシャクしましたが、結局、私達の仲は徐々に戻って行き、一緒に下校するまでになりました。その後、クラスの女子の間でどんなことが起きたのかはよく覚えていませんが、Aさんは徐々に「無視をして何かを得る」ことに飽きたのかもしれません。その翌年の学級編成では、Aさんとは違うクラスになり、ホッとしたことだけ覚えています。

あの時、Kちゃんが「次は我が身」になるかもしれない怖さを乗り越えて、話に来てくれたことに感謝しています。あの時、あの訪問がなければ、私は今頃、どんな生活を送っていたのでしょうか。

あなたにも、同じようなことを目の当たりにした経験はありますか?また、周りの誰かが、それに近い様なことをされた時、あなたはどのように行動しましたか?また、行動していなかったとしても、どうしたらその状況をなくすことができるのでしょうか?

過去や現在のことを思い出して、あなたがどう行動したか・どう解決したか・どう行動したかったかを教えて下さい。


これは年齢に関わらずよくある話で、手を差し伸べられる「誰か」が「その時」に起こす行動によって、周りが変わっていくかもしれない、と思えます。

多くの人が「誠実さ」をもって「脆弱性」を克服していくことが持続できたら、一体どんな未来が開けてくるのでしょう?


今回もお読み下さってありがとうございました。
今日も良い一日をお過ごし下さい!

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