分解は進むかどこまでも

 まずタイタンに対する謝ったイメージを記載したことをお詫びする。メタンは無色無臭のため、かの土星の衛星の大気に臭気はない。人間が生存し得る気体ではないが。
 ベランダに設置したコンポストの現在、非常に熱を持っている。容器の外側から触れてわかるくらいに温度がある。温度の測定はしていないが、人間の体温以上の熱はあるのではいだろうか。
 そして臭う。鋭い刺激臭だ。コンポストの蓋を開けると臭いが眼に刺さる。私はこの臭いの原因を「発酵で発生した気体=メタンガス」と安直に解釈してしまった。しかしメタンは無味無臭。猫のトイレ砂を大量に入れた後に発生した臭いなのだからアンモニアと考えるべきだったのだ。
 植物性のものと比べてやはり動物性の廃棄物は分解で生じる熱も臭いも段違いだ。そして分解の速度も速い。撹拌ハンドルを回している間に温度が上がっていくのがわかるくらいだ。2匹の猫のウンコでこれなのだから、人間の排泄物を集めて発酵させたら相当のガスと熱エネルギーを回収することができるのではないだろうか。
 眼に刺さる臭いには閉口するが、意外なほど虫は発生しない。コンポストの周囲を飛び交ってはいるが増殖している様子はない。おそらくコンポスト内に入っても内部の熱によって繁殖することができないのだろう。
 さてこの夏の熱気と相乗作用でどこまで分解が進むか楽しみだ。


今日の英語:Ammonia

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