レプタイトルテ:シュガーレス #47個目

 古代の不思議は現代でも不可解。
 今日は珍しくリンさん(ヒョウモントカゲモドキ)が食餌を摂った。ピンセットで捧げたミルワーム、どういった気まぐれか3匹食べてくれた。以前から比べればほんの僅かの量だが、生きる意思は枯れていないようだ。
 冬になるまではリンさんは食欲旺盛だった。ミルワームを10匹、週に3回は食べた。ところが今や月に1回僅かな量を食べるか食べないか。心配ではあるが、ヒョウモントカゲモドキの原産地であるアフガニスタンにも四季はあり冬は冷える。乗り越える生命力はあると信じよう。
 古代の人間は爬虫類に長命の神秘を見出だしたが、それは爬虫類を飼育していたからではないだろうか。狭い空間の中でも石のように静かに、だが微量の水と食餌だけで生き続ける。それはただ狩りとるだけでは知り得ない生態だ。時に荒ぶるも鉱石の冷たさと植物のような無欲を持つ。そこに人間は不死や長寿、世界の永遠を透視したのだろう。

 ただ私はこの掌の黄水晶が永らえることを願ってやまない。

今日の英語:Hibernation

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