ネコーヒー:エスプレッソ #12杯目

 我が家の猫に対して不満をあげるとすれば、まず第一に身体接触を拒否すること。しかしこれは猫の生活が第一であるのでこれ以上を求める気は無い。第二は写真が撮りづらいことだ。

 だがそれもまず圧倒的に室内が片付いていない。写り混んで困るものは放置していないが、背景として美しくない見映えがしない。

 そして猫たちも接触も拒むなら接近も拒む。おそらく私が「絵になる!」と思った瞬間不穏な気を立ち昇らせるのだろう。そんな怪気炎を放つ人間とは距離を取って当然である。

 なのでシャッターチャンスと遭遇したらまずは平常心、内心がどれだけ欲望の乱流発生しようとも動作だけでもつとめて静かに。そして距離をつめずまずは撮影。次にズームなり角度を変えるなりのアクションに移る。

 あと忘れてはならないのは、自分の眼にも焼き付けておくこと。奇跡的に写真として完成させられる構図にであったのだ、それを自分の光彩を通過させないのはあまりに勿体無いではないか。 

 そして最後は感謝の合掌。
 猫は猫として生きているだけ。人間を満足させてやる義務など無いのだ。それでもこうやって心満たされる瞬間が降臨する。猫という存在と奇跡の因果に感謝しよう。


今日の英語:Grarirude

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