ネコーヒー:ストレート #7杯目

 テトとマユの出身地、私の行きつけの保護猫カフェがある。こういう時勢なのでなかなか行く機会を捉えにくいが、今日久しぶりに訪れた。
 猫カフェに入店するのはご飯の直前に限る。そわそわする猫たちの挙動、そして一斉に食事に集中する頭部と尻尾が堪能できる。

 食べてしまえばお昼寝タイムだ。一般的に猫カフェ来店の目的は猫と「遊ぶ」ことかもしれないが、私は寝姿を堪能しあわよくば揉ませていただくのが目的である。世間的にはこれを『寝込みを襲う』というのだろうが、変態的な迷惑者だということは自覚している。

 しかし流石に猫は優れたる生き物であるので、要領の良い猫は黙って人間で暖を取り篭絡してしまう。クレオパトラや楊貴妃でもここまで鮮やかに人間を手のひらで転がしただろうか?私は否と考えている。

 液状化してる猫の寝姿ほど平和なものはない。清潔な空間に油断しきった猫の寝息。眺めて撫でて、傍で深呼吸するだけで副交感神経が優位になる。私はとてもとても満たされた。

 が、散らかった我が家で鉄壁の“ツンデレ”を発揮する野太い猫を見ていても満たされるし、あわよくば吸引したいと思わずにはいられないのだ。人間の欲は底知れない。



今日の英語:Parasympathetic nerve

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