低温時の歩行に不可欠

　毎日マスクを着用するようになってから約10ヶ月、これまで日々が快適になるようあれこれ工作してきた。相性が良いものを探して数社のマスクを試してみたり、布で手作りしたり耳が痛くなった時のためのバンドを購入したり。しかしここにきて大きな壁にぶつかった。それも生死に関わるレベルの。
　寒い屋外を歩くと眼鏡が曇るのだ。
　私の鼻が呼気を目元に流しやすい形状をしているのか、マスクで屋外を歩くと眼鏡が真っ白に曇ってしまう。だからといって眼鏡を外してしまうと、悲しいかな強度の乱視、全てが曖昧になって正直恐怖だ。夜になると前方のライトが1台の車なのか並走する2台の自転車なのか見分けがつかなくなってしまう。
　この寒い空間での視界問題があるため、去年までは極力マスクを回避してきた。しかしCOVID-19の今そうも言っていられない。視界確保は鼻パッドかゴーグルか……そう方法を模索するうちに素晴らしいアイテムにたどり着く。
　ガラス用の曇り止め。今の時期は私と同じ悩みを抱える人が多いのだろう、方法を検索していると曇り止めをサジェストされた。目から鱗が落ちる思いで調べ進めると、どうやらシートタイプが効果が高いらしい。期待を込めてネット購入し、本日より使用を始める。
　結論、看板に偽り無し。驚くほど曇らない。大きく息を吐くと曇ることはあるがそれも一瞬で、あっという間に曇りが引いていく。日が落ちてからの外歩きも非常に快適。あまりに効果が強烈で、こういう便利なものを作るまでに環境は影響はないのだろうかと心配になるぐらいだ。眼球の間近で使うものだから毒性はないのだろうが。
　世には便利なものが転がっている。とりあえずこれからの季節での視界は確保できた。本当はマスクと縁が切れる日が来ると良いのだけれど。

今日の英語：Anti-fog