順調な証として停止する

 5月末に導入したコンポスト。順調に稼働していたが、ついに飽和に至る。
 ベランダに設置したこのコンポストには、主に爬虫類とネコ科の世話で出る廃棄物を投入している。前者はミルワームの食べ残し(野菜の切れ端)やその死骸、週一で発生する爬虫類の糞など。これらは1週間分を全て合計しても350mlになるかならないかぐらいだろう。後者は毎日発生する糞と尿とトイレ砂(おから製)、こちらは1週間で2Lを大幅に越える。なにせ健啖なる邪悪な猫神様がふたりもいるから……。
 これらのものをコンポストに投入し朝晩撹拌し続けると、看板に偽りなくちゃんと“ただの土”になる。選抜された微生物の分解能力に驚嘆するばかりだ。
 しかしその分解能力もついにオーバーフローしたらしい。3日ほど前から全く熱が発生しなくなった。どれだけしつこく撹拌しても変化しない。取扱説明書を読むと、どうやら酸素不足が冷温停止の原因のようだ。これまで分解した土が少しずつ増えていったため、撹拌のためのフィンが完全に土の中に埋もれてしまっている。これではいくらフィンを回転させても土に空気が入っていかない。
 そのためコンポスト内の土を6割ほどに減らして撹拌し、再度分解が開始するか現在観察中である。どんなにシンプルな機器でも現場での経験は必要だ。


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