手間と便利と何かの情報

 電子マネーもクレジットカードも便利だ。が、どうにも私には不信感がある。
 かつてクレジットカードでの支払いといえば高額なものに限られた。電子マネーも使用できる店舗も限られていたが、今では医療機関から自動販売機まで対応している。小銭を出し入れする必要もなく使用履歴も一目瞭然、カードの種類によってはポイントも貯まる。まさに良いことばかりだが、私は今一つ信用できない。
 それは電子マネーもクレジットカードも使用料が無料ということだ。もちろん一部のカードでは年会費が発生するのは知っている。しかし一般的なものでは会費も手数料も無料、しかも使用時には現金換算可能なポイントも付与される。こんな“お特”なものが何故簡単に手に入るのだろうか。TVCMを見るたびに考えずにはいられない。
 ここまでしてカード類を普及させているのはおそらく顧客の囲い込みや消費傾向のデータ収集が目的なのだろう。だがそうであってもそこまでして私が何買ったあれ買ったが知りたいのか……と薄気味悪さを感じずにはいられない。
 現代では電子マネーもクレジットカードも使用しない生活は難しい。なので私は可能な限り現金を使用している。
 地の果てのような場所に立つ自動販売機で、小銭でコーヒーを買って。


今日の英語:Stand-alone

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