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ONKYO Integra T-427

 ・2024年3月、オンキョー製チューナーの故障品が届きました
 ・実はT-427は初体験機種なので興味津々、、
 ・以下、作業記録です


■製品情報--------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 ONKYO Integra T-427 ¥49,800(1981年9月頃)

ONKYO Integra T-427 正面パネル
ONKYO Integra T-427 背面パネル

■動作確認--------------------------------------------------

 ・フロントパネルに目立つキズは無く保存状態はとても良い
 ・背面パネルの端子類もピカピカ光沢あり
 ・ボディも背面パネルも既に清掃済みのようです
 ・電源オン、Dメーター照明と赤い指針照明点灯
 ・SメーターとTメーターの照明が点灯しない
 ・IF BAND切換のうち WIDE を示すインジケーターの一方が点灯しない
 ・さて、FMアンテナを接続して名古屋地区の放送局で受信テスト開始
 ・僅かに周波数ズレがあるが名古屋地区のFM局をすべて受信できました
 ・TUNED、LOCKインジケーター点灯、STEREOインジケーター点灯
 ・ただSメーター最大点とTメーター中点が一致しない
 ・続いて適当なループアンテナを接続してAM放送の受信確認
 ・電球切れ以外は大きな故障はなさそうです

■内部確認--------------------------------------------------

 ・FM4連、AM2連バリコン搭載
 ・uPC1167C2
 ・HA12016
 ・HA1197

ONKYO Integra T-427 主なパーツと調整箇所一覧

■修理記録:照明電球交換-------------------------------------

 ・3連メーターの裏側にフィラメント電球が3個並んでいました
 ・長さ28mm、供給電圧=AC7.2v(実測値)このうち2個が切れていました
 ・ジャンク箱を探したところ同型の電球が基板ごと残っていました
 ・Lo-D FT-420 という機種に使われていた照明電球です
 ・オリジナルの青色カバーを付け替えて電球を交換しました
 ・T6×30タイプの電球ならたくさんあるので次はソケット化するか、
 ・それよりLED化を考えた方が良いですね

■修理記録:WIDEインジケーター電球交換-----------------------

 ・切れているLEDを確認しようとインジケーター基板を外してビックリ!
 ・てっきりLEDだと思ったら意外にもフィラメント電球が並んでいました
 ・LOCKEDやTUNED、STEREOインジケーターもフィラメント電球でした
 ・電球の在庫は大量に保管しているので適合品を探したところ
 ・KENWOOD L-01T から取り外した電球がピッタリサイズでした
 ・ただ明るさが微妙に異なったのでWIDE両側とも交換しました
 ・交換作業後、電球を載せた基板をボディにセットするときは要注意です
 ・電球がすっぽり入る丸い穴への収め方が結構難しいです
 ・電球が上下に動くように足長に余裕が無いと上手く収まりません
 ・将来LED化するとき、LEDの硬い足では苦戦しそうな予感です

LEDだと思ったら全部フィラメント電球でした

■調整記録--------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IF BAND NARROW
 ・固定出力端子 → オシロスコープ接続
 ・83.0MHz受信 → 波形を見ながら最良ポイントを探す
 ・TP102~TP103 電圧計セット
 ・83.0MHz受信 → L102調整 → 電圧ゼロ
 ・TP T.METER → 電圧計セット
 ・83.0MHz受信 → R515調整 → 電圧ゼロ
【OSC調整】
 ・76.0MHz受信 → L004調整 → Sメーター最大
 ・90.0MHz受信 → TC004調整 → Sメーター最大
【RF調整】
 ・BOOSTER → IN
 ・IF BAND → NARROW
 ・76.0MHz受信 → L001,002,003調整 → Sメーター最大
 ・90.0MHz受信 → TC001,002,003調整 → Sメーター最大
 ・83.0MHz受信 → L006,T101調整 → Sメーター最大
【クアドラチュア検波調整】
 ・IF BAND → WIDE
 ・TP102~TP103 電圧計セット
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83.0MHz受信 → L103調整 → 高周波歪最小
 ・83.0MHz受信 → L102調整 → 電圧ゼロ ※確認のみ
【VCO調整】
 ・TP201 → 周波数カウンタ接続
 ・83.0MHz無変調 → R212調整 → 76.0kHz
【セパレーション調整】
 ・固定出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83.0MHz,ST → R203 → 反対ch漏れ信号最小
【変調度調整】
 ・83.0MHz,ST → R228 → DIVIATIONメーター 100%
【AM調整】
 ・ 600kHz受信 → L152,L151調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC005,TC004調整 → Sメーター最大
 ・1000kHz受信 → L153調整 → Sメーター最大
 ・1000kHz受信 → R172調整 → Tメーター中点

受信調整作業

■試聴------------------------------------------------------

 ・薄型ボディ、素敵なフロントデザインに仕上がっていると思います
 ・周波数窓の電球色とインジケーターの形状や色合いがイイ感じです

ONKYO Integra T-427

ココログ BLUESS Laboratory


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