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初めての「メジャーセブンス」

みなさんご承知のとおり、2018年頃からアジア圏、欧州を中心に「ジャパニーズ・シティ・ポップ」が静かなブームとなっているとのこと。
とはいうものの「シティ・ポップ」に明確な定義はないため、どんな曲をもって「シティ・ポップ」にカテゴライズするかの判断は、けっこう曖昧だったりします。
ただ、その判断のひとつに「メジャーセブンス系コードが効果的に使われている」という条件は、ほぼ間違いないと言っていいでしょう。

メジャーセブンス系コードとは「ルート、長3度、完全5度、長7度」の4音を積み上げた和音のことで、とてもきらびやかな響きが特徴的です。
それゆえ70年代初頭までの日本の歌謡曲、フォーク、ロックでは、ミディアムもしくはスローバラード系の楽曲の白玉小節にメジャーセブンス系コードが使われるケースが多かったように思われます。

そのメジャーセブンス系コードをロックに活用すべく、16ビートカッティングに乗せて同コードを刻んだのが初期の山下達郎であると言われています。
厳密に言えば決して山下達郎が元祖ではありませんが、2023年の今日において、当時から現在に至るまで、メジャーの最前線で活躍し続けているミュージシャンに限定すれば、やはり山下達郎が第一人者であると思われます。

さて、そのメジャーセブンス系コードに関する「ギタリストあるある」ですが、2023年8月20日放送の「山下達郎のサンデー・ソングブック」(TOKYO-FM)において、次のようなリスナーからの質問がありました。

「達郎さんが初めてメジャーセブンスコードを認識した曲は何ですか?」

そう。ミュージシャン、特にギター弾きの方であれば、最初に覚えるコードは「基本のスリーコード」から始まり、フォーク系なら「C-Am-F-G7」といったコードを、ロック系なら「A7-D7-E7」といったコード進行を経て、その次あたりに覚えるのが「メジャーセブンスコード」だと思われます。
ちなみに、山下達郎 師匠は先の質問に対し、次のように答えています。

「僕が初めてメジャーセブンスコードを覚えたのは、ゾンビーズの「テル・ハー・ノー」です。」

なるほど、Aメロアタマのトニックがメジャーセブンス(E△7)ですな。

ちなみにオイラが初めてメジャーセブンスを認識した曲は、吉田拓郎「蒼い夏」です。

見事にフォーク然とした曲ですが、サビの3小節目のサブドミナントにメジャーセブンス(F△7)が使われています。当時(1973年)のフォークソングとしては斬新だったのではないでしょーか?

さて、みなさんが初めてメジャーセブンスコードを認識した曲は何ですか?

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▼参考リンク
BLUES和也のSoundCloud
GarageMihoのYouTubeチャンネル旧ブログ「だからPA屋なんですってば」のアーカイヴ
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