天岩戸神話は日蝕のこと?
天岩戸伝説は、
古事記、日本書紀に出てきます。
太陽神、女神である天照大御神が
須佐之男命の暴虐に耐えかねて
天岩戸に引きこもってしまったため
世界中が闇の世界になってしまう・・・。
というお話です。
普通に読みますと
昔の人が日蝕を体験し、
神話になぞらえてこれを
表したんだろうと思いますよね。
わしもそう思っていました。
卑弥呼の時代(西暦240年~248年頃?)
に起こった日蝕が
口伝えに伝わって、
天岩戸伝説の元になったのではないか?
手塚治虫「火の鳥黎明編」にも
卑弥呼が日蝕にびっくりして
閉じこもってしまうシーンが
ありましたよね。
昔の人にとっては、
科学的な理屈もわからない中、
突然太陽が真っ黒になって
夜みたいに暗くなってしまう
衝撃的な出来事だったと思います。
しかし、
日蝕ってだいたい数分~小一時間で
終わってしまいます。
天岩戸神話では、
太陽が隠れてしまったために
様々な禍、食べ物がなくなったり、病気がはやったり
が起こったようにかかれていたと思います
太陽が長いこと隠れないと
そこまでの禍はおきないんじゃないかな?
とか、ちらっと思ったり。
ひとつ興味深いお話があります。
紀元535年インドネシア
ジャワとスマトラの間にある
クラカタウという火山島が
大爆発をおこします。
もの凄い爆発だったようで、
中国の歴史書にも「西南方で雷鳴が二度、響いた」
とあり、中国から音が聞こえるほどのものだったと
言われます。
噴火で吹き上げられた火山灰の影響で
世界規模で、その後数十年に渡り
文字通り太陽光が遮られ、
気温は下がり、農作物は採れなくなり
飢饉が起き疫病は蔓延し、
多くの文明や国家が滅び傾いたというのです。文字通りの闇の世界です。
民は救いを宗教に求め、
アラビアではイスラム教が起こり
日本では仏教が伝来して力を持つようになります。
中国本土、朝鮮半島の災害や戦乱からのがれ
多くの渡来人が日本に渡ってきます。
このタイミングで蘇我氏や聖徳太子が
台頭し、中国朝鮮との交流が盛んになります。
古事記、日本書紀が著されたのは
この闇の時代を生々しい体験として
人々が記憶している時代だったと思います。
天岩戸神話に描かれている闇というのは
単純な日蝕の話というだけではないのかも、
と思ったりするのです。
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