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酒のない人生なんて。

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日本酒ライターが語る、酒のあれこれ。
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#酒蔵

あの人をいつまでも応援できる私になれるように

先日、1通の葉書がポストに届いた。 印刷された文字が並んでいたので、どこかの企業からの形式的な暑中お見舞いか何かだと思った。 差出人を見ると、3、4年前に取材した酒蔵の杜氏さん(製造責任者)の名が記されている。 何だろうかと内容を読んでみると、「退職のお知らせ」だった。 酒蔵にいた数年間に関わった人の名刺を見ながら葉書を送ったのだろうが、内容は形式的なものではなく、「ライターの私」へのメッセージが空きスペースにきちんと添えられていた。 「お元気ですか?  心に残る取材でし

新ジャンルの日本酒「クラフトサケ」を知っていますか?

「クラフトサケ」というものを紹介する前に、まずは清酒製造免許について説明しておかなければならない。 酒造関係者以外は知らない人が多いと思うが、実は「新たに酒蔵を立ち上げて日本酒を造りたい」と思っても、国内で日本酒を製造する免許というのは新規に取得できないことになっている。(海外輸出向けの製造免許は下りる) たまに「新しい酒蔵ができた」と聞くが、あれは廃業した酒蔵の免許を譲渡してもらって清酒製造業を継承しているだけで、新規に免許を取得したわけではないのだ。 これは別に意地悪で

本日、日本酒業界誌『酒蔵萬流』30号が発刊されました!

私がライターとして携わっている日本酒の業界誌『酒蔵萬流』の30号が本日発刊された。 2年前まではライター2人でやっていたので、酒蔵だけでも毎号3~4蔵は書かせていただいていたのだが、ライターが4人になったので今の担当は2蔵くらい。減って寂しいような気もするが、書いていると身を削られるので(難しすぎて)、これくらいがちょうどいいかなとも感じている。 noteを始めた理由として、『酒蔵萬流』の取材の振り返りを書いておきたいということもあったのに、怠惰ゆえ、まだ一度も書けていな