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Blue Prism Enterprise 7.2 リリース!

こんにちは、バディです。暖かくなって来ましたね。ついにバージョン7がマイナーバージョンアップされました。今回は簡単に主な機能強化を紹介します。

主な機能強化

  • 64ビットのインタラクティブクライアントとランタイムリソース

  • OpenJDK のサポート

  • ネイティブ ブラウザ オートメーション エージェント

  • Web イベントのトリガー機能

  • Blue Prism API の強化

  • Desktop と Enterprise Digital Workers の統合環境

64 ビットのインタラクティブクライアントとランタイムリソース


64 ビットアプリケーションとして動作するようにインタラクティブクライアントとランタイムリソースが変更されました(アプリケーションサーバーはすでに64 ビット対応のため変更なし)。

これにより、利用できるメモリの制限(2GB)が無くなりました。また、64 ビットのみをサポートするアプリケーションとの統合が可能になります。(64 ビット対応の OLEDB VBO も提供されます。)

開発者は、より大きく、より複雑なデータセットを自動化の一部として扱うことができるようになります。

(互換など何らかの理由で、継続して32ビット版を利用しなくてはならない場合も安心してください。32 ビット版のインストーラーも引き続き提供されます。)

OpenJDK のサポート

OpenJDK の使用をサポートした最初のバージョンになります。

OpenJDK のロゴ

これにより、Java アプリケーションの実行に関するライセンスコストを抑えることができます。

注:Blue Prism の 64 ビット対応に伴い、Java(Oracle JRE)のサポートがJava 11 に更新されています。

ネイティブ ブラウザ オートメーション エージェント(BAA)

Blue Prism Enterprise 7.2 には、Browser Automation Agent (BAA) が最初から組み込まれています。マニフェストV3のブラウザ拡張機能と合わせて、操作ステージで、「JavaScriptの挿入(Javascriptフラグメントを挿入)」と「JavaScritpの呼び出し(Javascript関数を呼び出す)」のアクションを利用する際に、BAAを別にインストールする必要はありません。

ただし、「リモートデバッグを有効にしたブラウザ起動」と「WebDriverのインストール」が合わせて必要になることは変わりません。

Web イベントのトリガー機能

Browser Automation Agent (BAA) が提供する機能とは別の機能として、ユーザーが JavaScript を記述しなくても、ビジネスオブジェクトの操作ステージでWebブラウザのイベントをネイティブにトリガーできるようになりました。

JavaScript を呼び出すことができます。

Browser Automation Agent (BAA) とは異なり、「リモート デバッグを有効化したブラウザの起動」と「WebDriverのインストール」は必要はありません。

使い方は、簡単です。操作ステージで、対象の要素のJavaScritpイベントを呼び出します。

イベントクラスが複数用意されており、イベントタイプを指定する(必要によってイベント引数を指定)

Webアプリケーションによっては、JavaScript が多用されており、入力などのアクションによって、トリガーされて、ボタンなどの要素が有効になる場合があります。

この機能によって、デジタルワーカーの操作が人の操作と異なる場合も、直接、JavaScript を呼び出すことによって、トリガーすることができます。

Blue Prism API の強化

Blue Prism APIを強化し、ワークキュー、セッション、スケジュール、環境変数、ライセンス、カレンダーの作成、更新、削除が可能になりました。

他のアプリケーションから Blue Prism に対してより豊富な API の操作が可能になります。

Desktop と Enterprise Digital Workers の統合環境

Blue Prism Enterprise 7.2 では、Desktop と Enterprise Digital Workers の両方を単一の環境で展開できるようになりました。

統合環境で展開できるように変更

その他の修正・強化した機能

主要な機能ではありませんが、2つの修正・強化した機能についてお伝えします。

ライセンスの更新に再起動が必要なくなる

下記の通り、ライセンスの更新にはアプリケーション サーバーの再起動が必要でした。そのため、メンテナンス時間枠を計画がしなくてはなりませんでした。

変更を完全に認識させるには、Blue Prismアプリケーションサーバー再起動する必要があります。その後、各インタラクティブクライアントとランタイムリソースのBlue Prismコンポーネントに自動的に変更が適用されます。スケジュールされたメンテナンス時間枠は、Blue Prismアプリケーションサーバーがライセンス更新からライセンス有効期限までに再起動されるように計画します。

Blue Prism Docs / Blue Prism 7.1 - ライセンスを更新する より

バージョン7.2では、更新用のライセンスを登録した後に、アプリケーションサーバーを再起動する必要は、無くなりました。これにより、ライセンスの更新による影響を受けず、サービスの継続ができるようになりました。

入れ子のコレクションの表示が可能に

インタラクティブ クライアント の言語を日本語に設定している場合に、入れ子のコレクション(親コレクションの中にある子コレクション)は表示することができませんでした。

Web APIを利用するとJSON形式で扱うことが多く、入れ子のコレクションを表示することができず、不便でした。

「パンくずリストの痕跡に…」のエラーとなり、入れ子のコレクションが表示できない

Blue Prism Enterprise 7.2 で、この事象は解決しました。

入れ子のコレクションを表示

APIで操作するケースも増えてきているので、デバッグ中に読み込んだ内容を確認しながら、開発を進めることができます。

まとめ

バージョン7.2は、さらなるエンタープライズ向けのオートメーションプラットフォームとして進化しました。

64bit 化により、より大きく、より複雑なデータセットを扱うことができるようになりました。また、モダンなブラウザ上で動くアプリケーションに対して、イベントをトリガーしながら、柔軟な操作を実現できます。

そして、デスクトップとデジタルワーカーを統一の環境で利用できるようになり、これまで以上にさまざまな業務へ適用を進めることができるでしょう。

統合環境で利用できる新しい Desktop v1.1 の記事もお楽しみに!