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tomekantyou1
いのり
どんな言葉さえも届かないあの空の麓で
平穏な日常が取りもどされることをいのり
がらんどうの街に立ち尽くした。
(あのおとはだれのあしおと)
空中を漂っている、あのひとは、どこへ還る
ちいさな画面のなかで、しらない、ひとが、
泣いている
不和の衝動に取り残された小さな掌
握りしめた文字が温もりを生み
閉じた掌がいつか芽吹きますように
血塗られることを望みませんように
ひらひらと、空が舞う季節のなかで
途方もない祈りと共に、青空は澱むことなく深く広がり
しずかに、ただしずかに、佇み続けていた
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