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福祉が好きでないから、この仕事をやっている

「何を言ってるんだコイツは」て思われるかも知れませんが、ちゃんと元ネタがありますから、ご安心を。

2023年、明けましておめでとうございます。

プロフィールに書いていますが、私は現在就労支援の現場で講師として働いています。

この仕事に就くまでは、福祉業界はむしろ関わりたくないぐらいに思ってました。
いわゆる兄弟姉妹に障害者がいたので、ある意味身近な世界でありましたが、何と言うか、しんどかった当時の子供心を想起させる世界でもあり、でして。

「支援がしたい」というより「自分のこれまでの経験とスキルを活かしたい」という気持ちの方が強かったのです。
そんなんでいいんかなぁ、て気持ちと
いや、それでいいんでね?て気持ちが
グルグル混ざり合う、そんな心地でしばらく働いてました。

しばらく経った頃、「俺の家の話」ていうドラマにハマってました。

このドラマを最後に一線を退いてしまった元TOKIOの長瀬くん主演、脚本家はクドカン。
他にも豪華な共演陣が揃って、年老いた親の介護というテーマを笑いも交えながら、しっとりと描いていました。
改めて見たけど、いいドラマやったなぁ、としみじみ。

その何話目かに、長瀬くん演じる主人公が甥っ子を連れて、義弟OSD(オサダ)くんが経営しているラーメン屋さんを訪れるシーンがあります。
ちなみに演じていたのはロバート秋山。
ラッパー兼カリスマラーメン店主。

そのカリスマラーメン店主に彼がこう問いかけます。
「OSDくんはどうしてラーメン屋やろうと思ったの?」

その答えがちょっと意外なものでした。

「強いて言うと、ラーメンが好きじゃないから。我慢して食ってる。背脂とか無理。パスタの方が好き」

彼はこう続けます。

「ラーメンが好きなヤツってさぁ、ラーメンが好きなヤツの気持ちしかわかんねぇだよなぁ。だから俺の意見?結構重要なんじゃねぇかなメーン!」
(これ、セリフそのままです。ハイ)

と言ってたのです。

ああ、これだわ。

この「ラーメン」を「福祉(支援)」に置き換えたらなんかものすごくしっくり来たわけです。

働き始めた頃に感じていたモヤモヤ感はこれでスッキリしたのであります。
洗濯の洗いからすすぎにモードが変わったあの感じですね

支援の仕事って人を相手にするわけだし、答えのない問題に毎日頭抱えながらやってるわけで、夢と理想と使命感だけでやってたら、潰れちゃう。
少しドライでやってくぐらいが良いかも知れない。

そんなこんなで、これからもいい具合に「好きじゃない人の視点」で仕事していきたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

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