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NETFLIX オリジナル作品 ストリート・グルメを求めて

作業中のNetflix試聴強化ウイーク2日目。
アジア各国の屋台料理を紹介するシリーズ。

親がやや潔癖症気味で屋台カルチャにはほとんど触れ(られ)ずに来た。
(あれ?両親、台湾にいたときに屋台で食べたって言ってたようなな・・・?)
社会人になってから渋谷ののんべえ横町と新宿ゴールデン街くらいかな。

私の話はともかく、日本の回ではのっけから食文化研究科が
「日本では食べるときのお行儀をたくさん教え込まれる」
「綺麗にきちんと食事を頂く、これが命を頂く物に対する敬意」
「日本は秩序・ルールが大事。本音は押し殺してきちんとしないといけない」
「ただし大阪は別。建前なんかどうでもいい、本音で行こうぜ、これが大阪」

「日本のおいしい食べ物はすべて屋台から生まれている」
「一番有名なのはたこ焼き、お好み焼き、串カツ、うどん」
と話していてパワフル。
えーと、日本は大阪の一部だっけ?

各国、取り上げた屋台の人々のバックストーリーが軒並み「幼少時に親を亡くしてたべるものがなかった」「幼少時に親が離婚して貧しかった」というものばかりで、屋台=貧しくて店を持てない人がやむを得ず開業するための物、という前提があるようだ。
(少なくとも日本では)ちょっと変わったカジュアルな飲食店、という見せ方での屋台もあれこれ出てきていて、そこに悲壮感はない様に思う。
TWILLOとかね。 https://www.danro.bar/article/11892462
番組制作はカリフォルニアのスタジオだけれど、US圏ではやっぱりそういう建て付けにした方が自然なのだろうか。
日本で取り上げられていた大阪の屋台居酒屋の一番の売りのメニューが1皿3000円くらいのもの(刺し盛り)だし。
安かろう、の屋台の範囲ではないだろう。番組ではそのことを取り上げてはいなかったけれど。

シリーズ通して、基本的に伝統を守るということが重視された編集。QR決済は導入しても先祖の味は死んでも守る、的な。
ストリートカルチャこそ時代に敏感にあれこれ変わっていく物だと思うのだけれど。

先日見たこのtogetterを思い出した
都会の流行を田舎に運んでくるのはSNSではなく、いつだってテキ屋だった
https://togetter.com/li/1340084

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ほとんどお金をかけず小さく始めて、結果が分かりやすくて、失敗してもすぐにピボットできる屋台こそ新しい物が生まれる(伝える)場になり得るのでは、と。

タイの回では
「屋台は人々と地域を結びつけている」
「数年前、政府が屋台の人たちを国の土地を無断で占拠している”寄生虫”と呼んで屋台の取り締まりを強化し、ストリートから追い出した」
「町中に屋台があるのは、人々が求めているから」
と書かれていて、確かにそうだよなぁ、とも。
あれもこれも排除してしまって駐禁おじさんが何度も往復するばかりの笑顔のないストリートには何が残るのだろう。


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