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パソコンの中身(後編)

前回は、パソコンの中身について、主要なパーツの機能について話してきました。今回はその続きを書いていきます。

▼ 前回の記事はこちら ▼


・CPUクーラー

CPUを冷却するために使用するものです。
CPUには非常に大きな電流が流れるため、100℃にも及ぶ温度まで上昇することも多々あります。なので、CPUクーラー必須のものとなります。
クーラーには大きく分けて2通りの製品があり、「空冷」と「水冷」です。
自動車やバイクに似たようなものですね。

【INTEL リテールクーラー】

空冷、水冷ともに、ファンを回転させてフィン・ラジエターを冷やす仕組みとなっています。
日常使用でそこまで高負荷なことをしない方のパソコンでは上記のような小さいものがついているはずです。
しかし一性能の良いパソコンになれば、冷却性能を上回る発熱が容易に起こります。そのため、「性能良いCPU」には「より強力なCPUクーラー」がセットで必要になってくるわけです。例を以下に載せておきますね。
細かい違いや、選び方についてはまた個別記事にてまとめます。


■ 空冷 ■

先程上で紹介したものの強い版になります。
黒いものがファンで、間の金属を冷やす事でCPUの温度を下げる仕組みになっています。

【DEEPCOOL AK620 R-AK620-BKNNMT-G】


■ 水冷 ■

青と紫に見える部分がファンにあたり、その後ろにラジエターが存在します。そのラジエターの内部を流れる特殊な液体によって先端の部分を冷やし、冷却する仕組みとなっています。

【ASUS ROG RYUO III 360 ARGB(ブラック)】

・PCケース

ぶちゃけ段ボールでも行けます。
はい、嘘です。言いすぎました。

PCケースは前項でも紹介したマザーボードの規格に沿ったサイズで設計されており、大きなサイズのマザーボードを使用する場合、ケースのサイズは非常に重要なものになってきます。

冷却性能、拡張性、インターフェイスの豊富さ、デザイン・・・どれを取るかは人それぞれですし、どれを取るのが正解かというのは存在しないと思います。
この辺りに関しては、ほんとに価値観になってくるので、サンプル程度に載せておきます。


【MSI AG FORGE 110R CS8337】
【メーカー不明】

・電源ユニット

これはどんな電子機器においても当たり前ですよね。
PCではユニットの上限ワット数で販売されることが多く、性能の大きなパソコンになればなるほど、より大容量の電源ユニットが必要になってくるわけです。

買った製品をそのまま使用する方に関しては、全くもって気にする部分ではないですが、少しずつパソコンをアップデートする人にとっては重要で、パーツをガンガン増やしていくと電力不足で故障同様の事態に陥ります。

ただ自作等をすることがなければ、そこまで意識する必要はないです。

・GPU(グラフィックカード、ボード)

現代のPCにおいて、特に動画編集・音楽編集・ゲームをする目的で使用する方においては考えることは必須のパーツになってくるでしょう。
CPUの性能とGPUの性能=パソコンのスペックと言われることがほとんどじゃないでしょうか。

【デスクトップPC用 GPU各種】

ではこれはいったい何のためにあるパーツなのでしょうか。

GPUは「グラフィックカード」や「グラフィックボード」と呼ばれるものの通り、グラフィック、つまり映像に関する処理に特化したパーツになります。
高度な映像処理や画像編集を行う方にとってはより性能の良いものが必要になってくるものです。
しかしここで「CPUと何が違うの?」という疑問が沸くかもしれません。
もちろんCPUでも映像の処理はできますし、機能としては備わっています。
あくまで「特化したもの」であるわけです。
では簡単にですが「物事の進め方」を例にとって解説したいと思います。

皆さんの周りにはこんな方々はいますでしょうか・・・?

まず一人目は、
「一つ一つの作業は正確だが、時間がかかってしまうタイプ」
つまり「量より質派」ですね。
こういうタイプの人は、数センチのズレが大きな事故につながる設計士さんなどにおいて重要な考え方と言えるでしょう。

そして二人目は、
「一つ一つの作業は少し雑だが、短時間で大量にこなすタイプ」
これは「質より量派」ですね。
これは工場の生産ラインで、少し規格外品ができてしまう恐れがあっても、数多く生産できる方がメリットととらえられる場合に重要な感覚になるでしょう。

この2者に当てはめると、一人目が「CPU」二人目が「GPU」です。
「CPU」が行う処理には、一つでも計算が狂うと機能自体が実行できなかったり、パソコン自体が動作しないなどの事象が出てしまうほどに正確な処理を求められます。
一方、「GPU」が行う映像に関する処理においては、多少のミスがあっても短時間に出力できる量が多いことが重要視されます。
それはどういうことかというと、フルHDと呼ばれるテレビ・モニターでは、200万以上の点がそれぞれ赤・緑・青に発色することで映像を映し出しています。
仮にその中のどれか一つの色がずれていたとしても、色の違いはものすごく微々たるものなので、「何の映像か全く認識できない!」なんてことは起こらないわけです。

現代においては、「4K(フルHDの4倍)」といった高画質な映像がYouTubeで無料で見られるだけでなく、自分でも映像が作れてしまう。これはCPUには非常に重荷なわけです。しかし、ここを「GPU」に担当してもらうことによって、「CPU」の性能を最大まで引き上げることができ、高速の情報処理を実現できるわけです。

そうした理由で、この映像処理に関するGPUは重要視され、性能に直結するというわけです。



いかがだったでしょうか。
正直「へー」という感想しか出てこない部分も多かったと思いますが、
こちらで紹介したパーツはご自身のパソコン購入時には非常に重要になってきますので、片隅に置いておいてください。


次回は、少し番外編として
「ドライバ」の役割や重要性について書こうかと思います。


それでは!!!

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