カゴの中の鳥のカゴの方の話
毎日同じ場所に居て、たいして見向きもされないのだけれど、たまに綺麗にしてもらえて嬉しい。一緒に暮らす一羽の鳥がいるのだけれど、朝の空みたいな色をしていて確かに美しい。その鳥が、止まり木から餌場までぴょんぴょん跳ねて行く。まるで両手いっぱいのスーパーボールの一つが、手からこぼれ落ちて遠ざかって行くように。
私は外へ出ることが苦手だ。何時間も洗濯物の番をさせられる日があるのだけれど、夏は太陽の日差しが体を刺して、アイスクリームが溶けて行くように、私も変わってしまうんじゃないかな