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志賀直哉旧居を観て

奈良公園界隈に、あの小説家である志賀直哉旧居がある

昭和4年から数年ほど住んでいた邸だ

あの『暗夜行路』もこの旧居で書いたとされる

この旧居は2階建ての和の数寄屋造りに洋間もあり、文人、画家らが集うサロンでもあったようだ

部屋は10室ほどあり、他に洋風の食堂、洋間のサロン、書斎が2部屋、中庭も2箇所、子供用プールもある

庭には、四季折々を彩る樹木が設えられていて、池もある(写真あり)

いわゆる日本庭園

まさに豪邸だ

この旧居の中を歩いていて回ったが、開放された空間もあれば、閉鎖された空間のある、家族にも、客人にも快適に過ごせる設計になっていると思った

2階の書斎に大きな机が置いてあり、前の窓からは中庭を見下ろすことができる

色々な書を手に取り、読んだ机なのだろう

中庭の背景には、春日大社のある春日原生林も見える

まさに、小説の創作には、もってこいの自然の美に囲まれた旧居である

この旧居の部屋や洋間、台所を見ると、日常生活も豊かに過ごせたろうと感じた

和室の床の間には、数々の仏像が置かれていたり、掛け軸もかかっている

古都奈良の風情が漂っているように感じる

子だくさんの家族に、訪れる文人、画家らに賑やかな場であったろうと思う

この空間にいると、なにか、そんななか交わされたであろう、芸術談義が耳に入ってきそうだ

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