見出し画像

“まち“を継続させるには

みなさん、こんにちは。

ニュースなどで、よく、シャッター街と言われる、寂れた商店街を目にすることがあると思います。

まちづくりの課題の一つとして、商店街の再生、というのは、よく言われる課題の一つです。

そもそも、なぜ、商店街は寂れてしまったのでしょう。

以前の商店街には、魚屋、八百屋、肉屋、薬屋、文房具屋、雑貨屋、など、様々の商店が、軒を連ねて商売をしていました。その通りのことを商店街と呼んでいました。

一方、これの商店をひとまとめにしたものが、スーパーマーケットです。この形態の店舗は、1950年代に日本に出現し、1990年代には、24時間営業の店舗なども出てきて、商店街にとって変わっていくことになります。

雨に濡れることもなく、一つの店で、必要なものが、ほとんど揃う。その上、日曜日も営業しているし、営業時間も長い。しかも、店舗数が多いため、売り物の価格が安いため、お客さんは、商店街から、スーパーマーケットに移っていくことは、当然のことでした。

商店街は、基本的に個人商店なので、スーパーマーケットと同じような営業時間で、営業することは、不可能だし、扱える量も少ないため、価格競争に勝つには、厳しいものでした。

また、商店街の方たちの高齢化も、寂れていく原因の大きな一つです。店主が高齢化していくため、スーパーマーケットに対抗するような、体力も気力もなくなっていき、特に何か手をうつことを、次第にしなくなります。

こうして、商店街は寂れていくのです。

では、どのようにして、商店街を再生したら良いのでしょうか。実際に、商店街の再生で成功している事例をみてみると、共通する事象が見えてきます。

それは、もともと商店街で経営していた人たちは、ほとんど残っておらず、若く、やる気のある人たちが、新たな店舗やサービスを提供している、ということです。

例えば、商店街再生で有名な、香川県にある高松丸亀商店街は、第3セクターの会社を作り、大規模な再開発を行い、多くの新たな店舗やブランドなどを誘致し、再生を行っているものの、元からあった商店街にあった店舗は、ほとんどありません。

画像1

土地の地権者から、土地を借り、建物をたて、その店舗を、テナントとして、貸し出し、そのお金で、土地を借りているお金を支払うのです。

こうして、店舗の新陳代謝を行ったのですが、この例の上手いところは、店舗は、テナントであるため、売り上げの落ちたところは、撤退し、新たな店舗を誘致することができる点です。

ほとんどの商店街は、土地も建物も、店主が持っているため、商売をしなくなっても、そこに住んでいます。そのため、新陳代謝が起こることがないのです。

つまり、まちを継続させるためには、人や店舗の新陳代謝が、必要不可欠で、それは、スーパーマーケットや、大型商業店舗と同じことをやればいいということでは、ありません。

規模は小さくても、今のニーズにあった、魅力ある店舗が並んでいれば、必ずお客さんは来ます。そのために、今のニーズをキャッチできる店舗への新陳代謝が必要なのです。

今後は、今以上に、高齢化と人口減少が進んでいきます。まちを継続させるために、協力しあって、新陳代謝を行っていかなければなりません。現状のままでいること、それは、実際は、退化していっているのと同じなのだから。

それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?