ひなちゃんのよもやま話(本当にあったうまい話し)

ひなちゃん:
 これは私が2か月半前に体験したことです。
いつものように床でゴロゴロしながらおしりふきの袋をガシャガシャいわせ遊んでいたところ、ふいに体をひょいっと持ち上げられました。
 (え?何かな!)と言いかけた瞬間、椅子に座らせられた状態になっておりプニプニとしたシリコン製の前掛けが首に巻き付いて来たんです。
 (なんだかやだな、怖いな、動きずらいな)と思っていると、顔の前に金属製の平べったい物が差し出されました。上には怪しげな白い液体がうっすらと乗っていました。
 私、なんだかよく分からなかったんですがね、反射的にそれをパクっと口に入れてしまったんです。
 私「え?」っていう顔をしてしまいました。生ぬるくてドロッとして少し甘い物が口の中いっぱいに広がりました。
私これまでミルクやおっぱいしか口にしてこなかったものですからもうびっくりしてしまいました。
それから(うわー、困ったな、美味しいな、止められないなー!)と思いながら何度か差し出され続けられたその液体を無言でパクパク口に入れ飲み続けてしまいました。
 後で分かったことですがね、あの金属製の平べったくて丸いものはネットで購入された赤ちゃん用スプーンで、あの液体は10倍がゆだったんです。
 いや、世の中何かよく分からない物が、突然口に入ってくるなんていう不思議なこともあるんですよね。

母:
 離乳食は思っていたよりもずっと早くやって来ました。(こんな柔らかさでいいのか?ひなちゃんは食べられるのか?)と半信半疑な状態で10倍がゆを作り食べさせてみることにしました。
 ひなちゃんは1匙目に
「あれ?何だこれは!」
と言いたげな表情をしていた様ですが、2匙目からは、美味しそうに食べてくれました。適応力があり、私は大変助かりました。
 ひなちゃんの口に命中するようスプーンを持って行ったり、少しだけスプーンにおかゆを入れたりとかなり高度な技術が求められるようになってきました。私もひなちゃんのようにパワーアップしていかなければならない時期なんだと思い、頑張ることにいたします。
 ひなちゃんが離乳食を飲み込む「ゴクン」という音や、次の離乳食を食べようと口を開けた時の「ハフハフ」という息遣いと、様々なサインを元に少しずつ離乳食の乗ったスプーンを進めていけたらと思っています。
 この世の中に溢れた美味しい物を家族3人で探しに行くという私の勝手な夢を実現させられる日はいつ来るのでしょうか?とても楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?