どうするオムツ替え!

 赤ちゃんのお世話の代表格「おむつ替え」!見えない不便さをひしひしと感じたお世話の一つでもある!
 ひなちゃんが生まれ、代えなければならないおむつを前に、早速私は頭から壁に激突したような気分になった。
一般的におしっこをするとおむつの色が変わり、一目で確認することができ、おしりふきで汚れた箇所を的確に拭き取ることもできるだろう。ところが見えない私たちの場合そうはいかない。
お尻のどこが汚れているのか、そもそもおしっこかうんちか何がどれだけ出ているのかすらわからなかった。もしも拭き残せばかぶれてしまう。かぶれると痛いだろうな、かわいそうだなと思うと、一抹の不安に駆られた。
病院にいる間はおむつ替えの度にナースコールを押し、助産師さんや看護師さんにどこを拭けばよいか教えに来てもらっていた。(やっぱり目って赤ちゃんのお世話に最低限必要な機能なのか?)と思えてきて、自分自身の至らなさを痛感した。
しかし落ち込んでいても勝手におむつは取り換えられない。どうにかするしかないのだ。
 根気よくおむつ替えを繰り返すうちに、自分なりのおむつ替え手がかりを発見し、便利グッズも手に入れられた。
手がかり一つ目は臭いだ。おしっこやうんち特有の臭いがわかるようになり「お!出てきてるぞ!代え時か?」と気づけることが増えた。
手がかり二つ目は触り心地だ。おしっこやうんちをすると、薄くぱさぱさしたおむつの触り心地がぶ厚くむにゅむにゅしたものに変わる。このむにゅむにゅ度合いで量に当たりがつけられるようになった。
またきれいに拭いた後お尻を手で軽く触ることで、ぬるぬるした部分やかぴかぴした部分がないか確かめることで、拭き残しも発見できるようになった。
手がかり三つ目は音だ。うんちをした時には、「ブブブブー!」とすごい音と、だっこしていると携帯のバイブみたいな振動が腕に伝わる。これがおむつ替えの合図となる。
 手がかりだけでなくアイテムも大事だ。例えば百均の霧吹き。お尻にぬるま湯を吹きかけるために使う。
こびりついた汚れを見つけづらい私たちは、霧吹きで全体的に洗い流すようにぬるま湯をかけ汚れを柔らかくしてから拭き取る。こうすることでおしりふきで拭うだけで、割ときれいになる。
二つ目は大きめのおしりふき。これは全盲の子育てをしている先輩からも勧めてもらった。大きめのおしりふきならお尻全体を覆うことができる。覆った状態で全体をおしりふきの上から触りながら拭き取っていく。
最後が洗面台と洗面器。たくさんうんちをしている場合やおむつかぶれになってしまった場合には必須のアイテムだ。洗面台でお湯を張った洗面器にお尻を漬ける。そして手でお尻全体をきれいに洗う。汚れを落とす最も確実な方法といえる。
ただ、冬や夜間に何度も寒い洗面所まで洗いに行くことは正直辛いため、かなり気合のいる作業となる。
このように、嗅覚、触覚、聴覚、そしてお助けグッズと持てる資源を最大限活用し、おむつ替えに挑んでいる。
 それでも避けられない予測不能な事態は起きる。おむつを開けた瞬間に噴水のごとくおしっこが吹き上げられ、一帯が水浸しになることがある。絶望だ。
お尻を拭こうと持ち上げた瞬間バズーカ砲みたいにおならに乗り、ほぼ液体のうんちが「ブブブー!!!」と発射され、私のパジャマに命中することもあった。更に絶望である。
うんちの色は洗ってもなかなか取れない!しかも汚れにも、見えている人に「汚れ取れてないよ!」と指摘され初めて気づくのである。
これについては、日々小まめな洗濯はもちろん、もう最初からうんちみたいな色をした服を買うことも対策として考えているところだ。保護色的なやつだ。
 まだまだ課題は山積みであるが、少しずつ自分なりのやり方で乗り越えている。おむつ替えの良いアイディアをいつでも大募集している!

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