どうする!ワンオペ育児と家事!

 夫の出張が増え、気づけば数か月が経っていた。私はようやくワンオペ育児とその間の家事にも慣れてきたところだ。一方ひなちゃんもここ数週間で目覚ましい進化を遂げ、とうとうはいはいを獲得した。行きたいときに行きたい場所へ素早くペタペタと移動するようになったのだ。よりいっそうひなちゃんの動向に注意を払わなければならなくなった。
 これにより今まで何気なくやってきた料理・洗濯・掃除といった家事をするにもさらに一工夫必要となった。
 まず洗濯ものだ。
 ベランダに出て洗濯物を乾す際には動き回り何でも口に入れるひなちゃんをリビングに置いておくことはできない。そこで、洗濯機で洗い終わった洗濯物をかごに入れると、動き回っているひなちゃんを捕まえ、抱っこ紐に格納し、おんぶする。そのまま洗濯かごも持ち、ベランダに出て洗濯物を乾すことにした。
 ひなちゃんも抱っこやおんぶは好きなようで、キョロキョロ外を見回しながらおとなしくしていてくれる。ここへ来て、抱っこ紐のありがたみをより実感した。
 次に料理だ。料理中もすぐにひなちゃんの様子を確認しに行くことは難しい。そこで食材を切ったり食器を洗う時には抱っこ紐に入れおんぶしておく。炒め物など、火を使わなければならない物は、散ったりすると危ないため抱っこ紐作戦は使えない。火を使う調理工程はひなちゃんがお昼寝をしている時などに、ささっと済ませることにした。
 お風呂も以前は私が髪などを洗っているとき、ひなちゃんには脱衣場に敷いた座布団で寝っ転がり待っていてもらっていた。ところが、ハイハイを始めると座布団からも逃走を図るようになった。そこでひなちゃんを赤ちゃん用の椅子「バンボ」に入れ、動きを制限した上で、お気に入りの赤ちゃん用せんべい「ハイハイン」」」を手渡し、食べながら待っていてもらうことにした。しかし、せんべいを完食すれば、盛大に泣き散らし暴れ始めてしまう。そんな事態を避けるためお気に入りのメリーや振り回すとガチャガチャと音の出る木のおもちゃなども置いておくことにした。
 メールやラインの返信にも時間を要するうえスマホから手も離せなくなる。そこでひなちゃんに授乳している時など片手が空いた瞬間に素早く返信することにした。最近では電話を始めるとひなちゃんが「キーキー」大音量で騒ぎ出すことも増えた。そこでひなちゃんも見て楽しめるようビデオ電話にしてもらったり、ひなちゃんを抱っこしたまま、イヤホンを付けスマホ本体は服のポケットやパーカーの帽子に入れて話したりと、電話も快適にできるようになってきた。
 これまでのアクシデントを元に、こうして様々な対策を講じてきた。それでも手に付いたペースト状の離乳食を床のマットに塗りたくったり、ゴミ出し前のゴミ箱をひっくり返そうとしたり、「誰がこんなに使うんだよ!」と言いたくなる量のおしりふきを袋から取り出したりと、息つく暇もなくひなちゃんはいろいろやらかしてくる。ありとあらゆるいたずらを思いつくひなちゃんとの戦いながらの家事の遂行が今の私のメインタスクとなった。
 後何ヶ月、いや何年になるかは分からないが、ひなちゃんとの心理戦はまだまだ続くだろう。

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