作曲・編曲㉘
で今日は予告通りこれまで触れながらもテーマにしなかった「間奏」について触れたいと思います。
何故後回しにしたかというと、「間奏」はどこにあってもおかしくないものだからです。
なので順序だてて記事を書いていくと流れを阻害するんですよ。
しかも自由度の高い部分ですから、説明が難しいです。
どこに挟むかも自由だし、どんな間奏にするかも、曲の流れを阻害しない限り自由です。
ただそうは言ってもパターン的なものはもちろんあります。
頻度が高い部分だと、
①1コーラス目のサビが終わった後、Aメロが始まるまでの間
②2コーラス目のサビが終わった後
といった辺りに間奏が入る場合が多いですよね。
もちろんこれ以外にも色々なパターンがありますが、この辺はほぼほぼ入る場合が多いです。
①の場合、延々とやる場合は少ないですよね。それこそ「プログレ」とかその手の音楽で無ければまずありません。
まあプログレの場合はそこまで含めて作品ですから、この手の議論には馴染まないかもしれませんが。
一般的にはサビからAメロに繋ぐ経過的な部分なので、あまりここで長くしてしまうと曲が散漫になります。
どちらかというと「息継ぎ」みたいなものです。
だから基本は最小限の長さに留めます。で、自由度は低いです。
②の場合、ほぼこの部分は楽器のソロが入ります。ある意味で一つの「聴かせどころ」ですから、①とは逆に長めになります。
この辺のアレンジの仕方は、バンドか、それとも歌手がメインかによって変わってきます。
バンドのギターソロであれば、そのフレーズはギタリストが作るでしょうから、それを支えるためのアレンジになります。
まあ主役が歌から楽器に変わっただけ、とも言えます。
逆に歌手がメインで演奏が単なるバックの場合、ある程度ギタリストに任せる部分は出てくるのですが、基本はプロデューサーなり編曲者が指示をして弾かせる、ということになります。
まあプロデューサーが指示を出すのであれば、編曲者は粛々とそれに従って作業するだけです。
まあ普段のことです(笑)。
ただ編曲者がこの部分を作る場合は、結構気合入れないとだめですね。
曲全体の中でギターソロをどう位置付けるか、という総合的・俯瞰的な視点が必要になるからです。
というのはやはり主役ではなく、歌を盛り上げるために作られる部分、という位置づけになるからです。
ギターを聴かせるところじゃなくなるんですよ。ギターソロなのに(笑)。目立ちすぎて歌い手を殺しちゃだめなんですよ。
聴き手はギターソロが聴きたい訳ではないですから。
そうすると、この部分の自由度は相対的に低くなります。基本的には曲のどこかの部分のコード進行なりを切り出して制作することになると思います。
ただこの辺は編曲者の腕の見せ所なので、頑張りどころなんですよ。誰もそんなこと気にして聴いていないのでしょうが(笑)。
そう考えるとバンドの場合、ギターを聴きたいと思う聴き手も多くなりますから、自由度は高くなりますが、それはギタリストの自由さであって、編曲者の自由さとは無関係です。
まあどこまで行っても編曲者の置かれる立場は低いんですよ。
何だか間奏の話からどんどんずれてますね。まあいつものことですが(笑)。
明日は軌道修正したいと思います。