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語学学校で日本人の英語力の高さを感じた授業

日本人は学校で何年間も英語を学ぶのに出来ない。これは事実ではありますが、事実ではない部分もあります。かなり前の話ですが、カナダのバンクーバーに滞在して、英語の語学学校に通った事があります。日本で4年以上英会話学校に通ったのに、あまり上達しなかったので、「私には才能がないのかもしれない。」と思いつつも、何とか英語が出来るようになりたくて、勤めていた旅行会社を辞めて、バンクーバーの語学学校に通いました。そこで、初めて日本人の英語力の高さに驚いた授業がありました。

いくつかの語学学校でトライアル授業を体験し、とりあえず1ヶ月間入学した語学学校でのレベルチェックの結果、私は6レベルのうち、下から2番目のレベルでした。1番下のレベルではなかったのは、無駄だと思いつつも英会話に通っていたおかげだったのかもしれません。

それでも最初の1週間は、そもそも英語ネイティブの先生が普通に英語で授業を進めるので、「じゃぁこれをやって下さい。」と言われても、何をやれば良いのか全く分からず、クラスメートにこっそり聞いていました。先生がいつも言う「You guys」すら良く分からなかったのです。「You」だけでいいと思うのに、どうして先生はいつも「You guys 」と言うんだろう?

私は質問したくても出来ないくらいひどいレベルでしたが、韓国人のクラスメートが「先生はなぜいつもYou guysって言うんですか?私は韓国ではYouだと教わりました。」と質問したのです。若い先生は「えっ?」と困惑してました。そりゃそうです。「You guys」って、深い意味はないというか、敢えて日本語で言うならば、「あなた達」とか「みんな」とかでしょうか。「You」のカジュアルな言い方です。

その後、この時のクラスメート達は私も含めて1ヶ月もたたないうちに、みんな自然に「You guys」を使うようになりました。その方がしっくりくるのです。「Hey, you guys have time after the lesson?」みたいに使ってました。

先生の英語が聞き取れず苦労はしましたが、2週間目くらいから、文法とリーディングのクラスは動詞、形容詞、名詞、副詞、過去形などの英単語が分かってからは、「なんだこれ、余裕で分かる・・。」という状態になりました。これは私だけではなく、他の日本人クラスメートもそんな感じでした。

時々テストもありましたが、日本人はほとんどの人が毎回満点に近い状態でした。メキシコ人クラスメートなんかは「何で日本人みんなこんなに出来るの?」って、驚いていました。私達日本人からしたら「え?何で出来ないの?」って感じです。韓国人もかなり出来ていたと思います。

そうなんです。英語の語学学校でやる文法やリーディングのクラスは、どのレベルのクラスに入れられるかにもよりますが、基本的に日本人には簡単すぎるくらいだと思います。結局2ヶ月通って、この文法とリーディングクラスにお金を払うのはもったいないなと感じるようになりました。ですが、それだけ受講しないという事はシステム上出来なかったので、2ヶ月で語学学校自体を辞めました。

他の国の人達と一緒に勉強してみて初めて、文法やリーディングに関しては、日本人の英語力はかなり高いと感じました。人によって差があるのではなく、ほとんどの日本人が普通に出来ているのです。これはすごい事です。

日本人の英語学習者は、英語が出来ないと思っているかもしれませんが、この部分に関しては、かなり優秀です。あとは、何が出来ていないのかが自覚出来れば、その後の英語学習が効率的になるのではないでしょうか?

何が出来ていないのかを知って、正しいやり方で学ぶ事が出来れば、誰でも英語は出来るようになります。才能とか耳がいいとか悪いとかは、あまり関係ありません。頭が良い方が少し上達が早いかもしれませんが、悪いから出来ないという事はないので、頑張ってみる価値は充分あります。

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