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退職前夜の書き殴り

流浪が多い人生だったので、15年も同じところにいたことはなかった

こんなに長くいるとは思わなかった

もっと早く辞めてると思ってた

なのに今は辞めることに現実味がない

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不満も多かった

何度もあちこちに噛み付いた

生意気にも上司に怒鳴り散らした事さえある

用意周到に外堀埋めた提案して、上司にてめえ!って言われた事もある

後輩を泣かした事だってある

自分が泣かされた事もある

楽しい仕事ばかりじゃ決してなかった

クライアント試写で揉めて

それって企画のひっくり返しじゃないの?!って思うようなものもあった

無茶なスケジュールもあった

監督にため息つかれた事もある

営業に喧嘩も売った

暑いロケも寒いスタジオもあった

いつもいつも納得できた繋ぎが出来た訳じゃなかった

**

でも、編集するのは楽しかった。

試写で1回目を流したあとの、いいっすねーっていう反応が嬉しかった

監督とこーする?あーする?それともこれは?ってきゃっきゃ言いながら作業するのは時間を忘れた


CMが好きだった訳じゃない

合成するのも苦手だった

忙しいのは体力的にしんどくても、気持ちは楽しかった

地上波を見ないから

自分がやったCMのオンエアは多分全部見ていない

でもアーカイブを整理してて、どの作品にも色々な事を思い出した


1回しかやらなかった監督、リピートしてくれた監督

仲良くしてくれた制作部、現場でよくしてくれた撮影部や録音部

そして、

現チームのみんな、卒業していった人たち

本当にありがとうございました。


誰に届く訳じゃないところで、前夜の気持ちを書き殴っておく。




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