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上高地2024夏


先週は友人と三重県でキャンプ、今週はソロで上高地を歩いてきた。おかげさまでなかなか忙しい週末を過ごしている。前夜は予定外の雨に降られたが、東海北陸道の松ノ木峠PAで仮眠。夜は少し冷えて、ダウンセーターを着て就寝。6時前に上高地の岐阜県側の拠点、「あかんだな駐車場」に到着。準備をして、6時50分のバスに乗り上高地へ向かった。

釜トンネルを抜け、大正池で下車。計画は大正池から田代池(田代湿原)、ウエストン碑、河童橋と歩き、岳沢湿原に立ち寄った後、梓川右岸を嘉門次小屋へ向かう。嘉門次小屋で「岩魚の塩焼き」を食べることがこの山行の最大のミッションである。

大正池

雲は多いものの、天気は上々。ひんやりとした空気の中、大正池ホテルの裏から梓川の川原に下り立つ。西穂高岳の中腹辺りに降りた雲が上流へ流れていく。焼岳は山頂の一部が見えたり隠れたりを繰り返している。川面は逆さになった穂高連峰を映し出している。

さあ歩きましょう。大正池を後にして、右に左に沢を見ながら林道を進む。ウグイスなど鳥の鳴き声が絶え間なく聞こえる。この辺りの沢で、岩魚を見かけたことがあるが最近は見つけられない。

大正池から穂高連峰を望む
焼岳

※焼岳については、火山性地震が増加しており、突発的に火山ガスなどが噴出する可能性があるとして、気象庁が注意を呼びかけている。(2024年6月3日現在)

田代池・田代湿原

田代池は水が綺麗な上に、堆積している土が茶褐色のため、池が赤茶色である。なぜ茶褐色なのか。鉄分が多い地質だろうと推測する。カラマツが黄色く染まる晩秋に来た時は、岩魚の稚魚が泳いでいた。

田代池と霞沢岳

田代湿原は穂高連峰が見えるスポットのひとつ。陽射しを受けて目覚めたレンゲツツジが、朝露を輝かせながら今開こうとしていた。

田代湿原と穂高連峰

河童橋へ

土手が崩落

穂高橋を渡ったところにテーブルとベンチがあるがここで衣類調整。アノラックを脱いでザックに押し込んだ。まだ朝早いこともあってかベンチで休む人はいない。薄着になって梓川右岸を歩き始めると土手が崩落し、白樺が川に倒れていた。

”観光地上高地”のホテルが近づいてきたが、それに合わせるかのように往来の人が増えてきた。ウエストン碑を通過し(近くのトイレを拝借)、河童橋を目指すが、この辺りからベニバナイチヤクソウの群生が見られた。自分は最近河童橋には上がらない。余りにも橋上に人が多い。橋の袂のホテルを過ぎた辺りの土手に上がると穂高連峰が見えるスポットがある。

賑やかな河童橋

梓川右岸をさらに奥へ

梓川右岸を更に奥へ進むと岳沢湿原がある。ちょうど左から伸びる前穂高岳の尾根と六百山に挟まれたように佇む湿原。背後には奥穂高岳も見える。ここまで歩くとレンゲツツジも花開いていた。

岳沢湿原と六百山
レンゲツツジ

嘉門次小屋

嘉門次小屋・囲炉裏で岩魚を焼く
岩魚の塩焼き定食

嘉門次小屋は朝8時30分からやっている。到着したのは10時過ぎ。車中で朝食を早く済ませたので、ランチタイムとした。久しぶり、そして念願の「岩魚の塩焼き」を定食で頂いた。岩魚の旨味はもちろんだが絶妙な塩加減が食欲をそそる。言われなくても頭から齧る。

明神池から引いた水路に拵えた生簀で岩魚は出番を待つ。網で掬い上げ一匹ずつ絞めて、その場で下処理をして串を刺し、囲炉裏でじっくりと焼く。食べている傍で、一連の行程を見ることが出来るという、贅沢な時間だった。

ゴール

明神橋と明神岳

ミッションを達成した後は、明神橋を渡り、明神館に出て、上高地バスターミナルまで一心不乱に歩くだけ。しかし、日頃から運動不足という中で、大正池から明神まで、約8kmを歩いてきたこともあって、右足の脛が攣り始めた。庇いながら歩くために歩行速度が上がらない。どうにかこうにか上高地バスターミナルに辿り着いたが、ちょうど「あかんだな駐車場」行のバスが出たところだった。外国人旅行者に囲まれながら、次発までの30分を立ちんぼで耐え凌いだ(笑)

上高地には多くの外国人旅行者が訪れるが、ハイキングまたは登山装備をしたアジア系の外国人が増えている印象。すれ違いざまに片言の日本語で「コンニチハ」と挨拶をする人もいて、勉強(情報収集)してから来日している。この先、そういった外国人ハイカーがどんどん増えるんだろうと思う。

山行日:2024年6月1日


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