仕事と妻とエトセトラ vol.3 妻との日常
おもち
目が覚めると横にAーちゃんがいる。心地よい呼吸の音がかすかにに聞こえる。温度を下げすぎたエアコンで体が冷えたのか体を丸めて、タオルケットに包まれている。
おもちみたい。そんなことを考えて、
「おもち」
と呟くと、眠そうな顔をしたAーちゃんが僕を見ている。
「おもちみたいだね。」僕がそう言うと、
「お・も・ち」
といい、僕の目を見て優しく微笑んだ。
運命
手を繋いで夜道を歩く。近所の薬局へ二人でお買い物。
ずーっとお菓子コーナーを見ているAーちゃんに、
「重いから早くいこ。」
と、少し不機嫌な僕。
会計を済ませて外に出ると空に花火が打ち上がる。
「これは運命だね。あそこでお菓子みてなかったら花火見れなかったもん。」
と自慢げにAーちゃんは言う。
確かにな、と妙に納得した僕は必死にカメラで花火を映そうとしているAーちゃんの背中越しに、もう一度花火を見上げた。