🚀重いコンダラとトマホーク

2023年3月2日 13:58

※2023/03/15追記あり
※2023/03/11追記あり

トマホーク：1970年代に米軍により研究、開発が開始され、現在に至るまでハード、ソフトの両面からアップデートされている巡航ミサイル。

国会やSNSで「アメリカに古いトマホークを買わされてる」、「トマホークなんて超音速で飛ばないし遅いから役立たず」などと言ってる人は持ってる知識が古かったり間違ってるのでアップデートしておくこと。

・トヨタの歴代クラウンが昭和〜令和に至るまでモデルチェンジしてるのと同様に、クルマほどではないがトマホークも必要に応じてハード、ソフトの両面からきちんと改良されてきている(古くない)。

・巡航ミサイルはできるだけ敵側のレーダーに捕捉されないように地面や海面を這うように飛ぶのでそもそも超音速で飛ぶ必要がない。レーダーに捕捉されにくい=迎撃しづらく、GPS座標や地形データなどを基に自立航法で攻撃目標に向かって飛ぶのできちんと目標に当たる。

・海面はともかく、その必要も無いのに巡航ミサイルが音速を超えて地上スレスレを飛ぶと、飛行ルート上にいる人や建物などに衝撃波による被害が出る。

SNS上の一般人はともかく、野党の国会議員が単に勉強不足なのか政権の足引っ張るためにわざとにやってるのかは知らないけど(多分両方)、トマホークの仕様や使い方(戦術)、またそれを装備しておく意味(戦略)などについてとにかく勉強不足でお話にならない。また実は分かっているのにすっとぼけてやっているのなら時間と税金の無駄なのでかなり悪質。

戦略：特定の目的を達成するため、大局的な視点で組織行動を計画・遂行する方策、通則

戦術：具体的な作戦や任務達成のための具体的な方法

野党のトマホークに対する理解は「思い込んだら」を「重いコンダラ」と間違えてるレベル (c) 巨人の星

インプットの時点で持ってる知識が足りない／間違ってるんだから、足りない頭でいくら考えようがまともなアウトプットは出ないし、まともな議論もできない。

分からないなら事前に防衛省にでも自衛隊にでも質問してブリーフィング(説明)を受ければいいんだけど、

・自分たちが無知であることに気付いてない
・何が分からないかさえも分かってない
・そのくせプライドだけは人一倍高い

と三拍子揃ってるから例によって思い込みだけで突き進んでる。そして無駄に税金を使って不毛な時間だけが過ぎていく。

戦争反対なのはいいけど、それならそれで野党議員は

もっと真剣にやれ！

と言いたい。

戦争したくないなら馬鹿のひとつ覚えみたいに「戦争反対」を唱えてるだけじゃダメで、(医者が病気を治すために病気の原因となるウイルスのことや治療法を学んだりするように)戦争やそれに付随する知識が無いと避けられる戦争も避けられなくなるよ。

本件についてさらに深く知りたい人はTwitterでJSF氏( @rockfish31 )のタイムラインを参照されたし。

立憲の辻元さん、トマホークは遅いから役立たずと言ってるのか。CSISの最新の机上演習では亜音速巡航ミサイルでも中国大陸の基地を想定して75%が迎撃突破という数字だったから、かなり通用するのにな。遅かろうと飽和攻撃すれば通用するし、飽和攻撃が専守防衛を逸脱だとか的外れな言い掛かりで駄目。 https://t.co/A3wjokoSbZ
— JSF (@rockfish31) March 1, 2023

飽和攻撃なんて完全に相手の能力次第だってこと全く理解されてなさそう。仮に相手の防空能力が同時1発しか対処できないなら、2発の攻撃ミサイルを同時に放り込めば1発は突破できて飽和攻撃は成立ですよ。同時10発対処可能なら11発以上を放り込めばいい。よって「飽和攻撃だから問題だ」とはならない。
— JSF (@rockfish31) March 2, 2023

宮台真司さんと望月衣塑子さんは、中国がトマホークそっくりの亜音速巡航ミサイル「長剣10」を保有してることを知らずに時代遅れと馬鹿にしている物知らずなんですね・・・なんで知識が無いのにドヤ顔してるんだろう・・・ https://t.co/GNZOpWMVSe
— JSF (@rockfish31) March 1, 2023

あと、他人の書いてるものを読んで、分からない言葉や用語があったら今まさにあなたの目の前にあるPC/スマホでまずは検索して調べること。英語や外国語で書いてある場合はGoogle翻訳やDeepL翻訳があるよ。それもやらないで他人に質問したり間違った知識で他人にくってかかると自分が恥をかくことになるので要注意。

あとは2023/03/05 22:00〜 NHK BS1
「BS1スペシャル　密着　自衛隊“ミサイル防衛のリアル”」も見ておくとよい。

放送日
3月5日（日） [ＢＳ１] 後10:00
出演者ほか
【出演】鎌田靖，【ゲスト】ＮＰＯ法人国際地政学研究所理事長…柳澤協二，元陸上自衛隊　陸上総隊司令部幕僚長…藤田浩和，広島大学大学院人間社会科学研究科・法学部…佐々木孝博，【語り】中條誠子
内容
ウクライナ戦争や台湾情勢の緊張により注目される「ミサイル防衛」。今や戦争の形態が「ミサイルの撃ち合い」に移行しつつあるなか、日本の空をどうやって守るのか？取材班は迎撃が難しい巡航ミサイルに備える陸上自衛隊の専門部隊に密着。常に先を読みあう「頭脳戦」の実態、さらに去年行われたアメリカでの実射訓練で見えてきたミサイル防衛の難しさも伝える。さらに専門家のインタビューも交え、日本の防空について考えていく。

※2023/03/11追記

飽和攻撃≠絨毯爆撃(無差別攻撃)

絨毯爆撃といえば昭和生まれの世代はB29による大量の焼夷弾を使った東京大空襲なんかが頭に浮かぶやつ。

飽和攻撃の意味を勘違いしてる…

×:甘い照準で大量に撃ち込む
〇:敵の迎撃能力を上回る数を撃ち込む https://t.co/cP79PC335g
— 大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною (@ohnuki_tsuyoshi) March 11, 2023

絨毯爆撃と混同してるのか
— 大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною (@ohnuki_tsuyoshi) March 11, 2023

※2023/03/15追記

トマホークの速度は880km/h、中央新幹線(リニア)の試験最高速度が500km/hなのでさらに1.5倍以上速くしないといけないな (笑)

ITリテラシーの無い人は目の前にPC/スマホがあってもこのように調べることができず頓珍漢なことを言いだす

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