映画『サバカン』 感想

ミッドナイトスワンが大好きな人間としては、見ないわけにはいかないでしょうということで、サバカン観てきました!キノフィルムズと草彅剛という共通点しかないけど。

いや〜、良い映画でした!笑えて、泣けて、なにより懐かしさを感じる映画だった。和製スタンドバイミーっていう紹介はとてもわかりやすい。

番家くんと原田くんがね!とても良い!2人とも自然で演技が上手いね。2人揃って賞取ってほしい。


1986年の長崎が舞台なので、私はギリギリ生まれていない(88年生まれなので)。でもすごく懐かしかった。子どもの頃ってとにかく走ったよね。しかも全力で。疲れたら服が汚れるのなんか気にしないで道端にしゃがみこんだな。うちはどちらかと言うと山だったけど、海の近くで育った人にはなおさら刺さるんじゃないかな。泳いだり、釣りが遊びってすごく楽しそう。

家族の団欒だって、久ちゃんちの遠慮なく頭叩く感じとか、竹ちゃんちの妹たちが鍋で水をかけ合ったりとか、あるよねーって。うちはパンパンに水を入れた水風船を投げあってたよ。


昔のことを思い出すとき、ゲームで遊んだ記憶より、外で走り回ったり、冒険って言って水筒とお弁当を持ってちょっと遠くの公園まで子どもだけで歩いた記憶の方が鮮明に覚えてる気がする。もちろんゲームは好きだし、今だってやるけど、外で思いっきり遊ぶのは大人になってからじゃ難しいって、映画観て気づいた。いや、できるだろうけど、子どもの頃の特別な思い出ってそういうことなんだと思う。汗かきまくって、泥だらけで、膝小僧を擦りむいて、めいっぱい遊ぶ。こういうのってかけがえのない経験だよね。

「昔は良かった…」って言うと若い人に煙たがられるけど、きっと今の子たちだってそれぞれにたくさんの思い出を作ってるんだろうな。たくさん遊んで、大人になって「昔は良かった…」って言えたら、それは幸せなことなのかもしれないね。子どものころにしかできないこと、たくさん経験するといいよ。

夏ってなんであんなにキラキラしてるんだろう。夏休みにしたことって結構覚えてるよね。しかも旅行よりも近所で遊んだり、家でラムネやスイカを食べたことの方が思い出に残ってるな。今の夏は暑すぎてなぁ…。子どもたちが元気よく遊べるように暑さはほどほどにしてほしいね。


草彅剛さんは思ったより出る時間が短かったけど、サバカンはきっとそれで良かったんだと思う。ポスターにも書いてあったけど、子どもが主役だからね。
それにしても、最後の竹ちゃんと再会したときの嬉しそうな表情と声が、さすが草彅剛だと思った。演技とかじゃなくて、なんかもう素なんだよね。心から会えて嬉しいっていうのが伝わってくる。

サバカン、観たら子どもの頃の夏の思い出を語り合いたくなる映画だと思う。どんな遊びをしたか、ご馳走はなんだったか。子どもが観ても、こういう冒険がしたいってワクワクできると思う。会話が生まれる素敵な映画だと思うので、ぜひ見ていただきたい。夏の間に見てほしいな。

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