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【アンチヒーロー】なぜこんなに面白いのか?【ドラマ感想】

私があなたを無罪にして差し上げます

この記事では、今期話題沸騰のドラマ「アンチヒーロー」の感想と面白い理由を分析していきます。
「アンチヒーロー」好きの方はぜひ「いいね」お願いします!


9話までの感想

皆さんはこのドラマを見て、どんな感想を持ちましたか?

僕はシンプルに「完成度が高い!!」と思いました。

僕は大学生ですが、ドラマよりもアニメを多く見て育ってきました。印象に残っているドラマは、「コードブルー」「リーガルハイ」「ドクターX」などなど…

そのため、ドラマに対する理解は、往年のドラマ好きからすると浅いですが、それでもこの作品は「制作陣の力の入れようが半端ない」ことが伝わってきました。



ポイント①俳優陣の演技

まず注目したいのが、俳優陣の演技ですよね!
僕は特に主演2名の演技に引き付けられました。

・明墨 正樹…長谷川博己さん

今回主演を務める長谷川さん演じる明墨は、正直最初は【屁理屈で無罪を獲得しているアンチな弁護士】だと思っていました。(1話のタクシーに乗っているシーンを見て思いました)

話が進む中でも胡散臭いシーンや、「法律的に大丈夫??」と思うシーンまであり、かなり変わったダークな弁護士だと思いました。

ただ、12年前の糸井一家殺人事件の件を後悔しており、緒方さん演じる志水さんを説得するシーンにしびれました!

他の被告に言う「私があなたを無罪にして差し上げます」というセリフが、志水さんに言う時は「全く別物になる対比」が美しかったですよね!


・伊達原 泰輔…野村萬斎さん


そんな長谷川さん演じる明墨の敵が、野村さん演じる伊達原検事正。

ちなみに、検事正は【地方検察庁の長】みたいです。

検事正(地方検察庁の長である検事)は,その地方検察庁の庁務を掌理し,かつ,その庁及びその庁の対応する裁判所の管轄区域内にある区検察庁の職員を指揮監督しています。

検察庁HPより

伊達原は見ていて清々しいくらいの悪役っぷりで、イライラします(笑)
野村さんの演技は怪演と言って良いんじゃないでしょうか…
志水さんの無罪を証明する映像を破壊するシーンや、瀬古判事に「はて?」というシーンは恐怖でしたね…

僕にとって野村萬斎さんは公文のCMのイメージが強かったので、ねっとりとした演技に驚きました。

公文HPより(https://www.kumon.ne.jp/press/5096/)


主演のお二人以外にも、近藤華さん演じる紗耶ちゃんや、緒形直人さん演じる志水さんの演技は、心震えるものがありました。

また、親子という対比として堀田真由さん演じる紫ノ宮と、藤木直人さん演じる倉田親子の関係は、修復できるのか要注目ですね。



ポイント②梶浦由記さんの音楽


このドラマは音楽もポイントですよね。
実は私、このドラマを見たときに、ある作品の音楽の雰囲気と似ているなと思ったんです。

それは『ソードアート・オンライン』

アニメ好きな方で知らない人がいない、電撃文庫から出版されている大人気ライトノベルです。

このアニメの音楽を主に担当されているのが、梶浦由記さん。

主な有名作品
2011年 魔法少女まどか☆マギカ
2012年 ソードアート・オンライン
2014年 Fate/stay night [Unlimited Blade Works](数曲提供)
2019年 鬼滅の刃 (椎名豪さんと共作、EDテーマ) 
2021年 鬼滅の刃 無限列車編/遊郭編(椎名豪さんと共作)
2023年 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編(椎名豪さんと共作)
2024年 鬼滅の刃 柱稽古編(椎名豪さんと共作) などなど…

梶浦由記オフィシャルサイトより

現在は『鬼滅の刃』で大活躍中の梶浦さん。
そう、この方が「アンチヒーロー」でも音楽を担当されているんです。

いやー、びっくりしました。まさかドラマで梶浦さんの音楽を聴けるなんて。

特徴は重厚感のある音楽。作品に緊迫感を生み出してくれます。

興味を持った方はぜひほかの曲も聞いてみてください。




ポイント③舞台設定【正義とは】

さて、最後は舞台設定。
この作品は検事(警察) VS 弁護士(被告人)が基本的な構図です。

こうした設定は他のドラマでもよく見られますが、僕が特に際立っていると感じた点は、本当の被害者と加害者に焦点が当たっていることです。

世間一般的には検事(警察)が犯罪者を捕まえ、処罰することで、治安が維持されているという見方が強いです。
しかし、この作品では「アンチな弁護士」として明墨が判決をひっくり返していきます。

本当の被害者を助け、本当の加害者を罰するために。

例えば、2話の最後に、緋山は殺人を犯していたことが明らかになります。

殺人を犯したことは許されることではありません、しかし、殺人に至るまでの工場長のパワハラや誹謗中傷も、許されるものではないはずです。

そして、証拠の改ざんも絶対にあってはならないことです。

「日本の捜査機関は優秀だから、誤認逮捕などあり得ない」
そう信じ切っている国民の期待を裏切るわけにはいきません。
起訴したからには、有罪にしなければならない。
検察官はありもしない制約を義務付けられる。
その重圧が彼を追い込み、今回のような不正を誘ってしまった。

皆さんにも心当たりはありませんか。
組織に属する者なら誰しも、全体が作り上げた考え方を前に、自分自身をねじ曲げてしまった経験が。
生活のため、家族のため、感情を押し殺すしかない。
こうだと決められていることは、なかなか反対しにくいものです。
緋山さんがパワハラに声をあげなかったも、緒方さんが耳の病気の事を隠し続けたのも、全ては生きていくため、仕方のないこと。
残念ながら今の日本は、そんな社会です。

ただ、我々含め司法に携わる人間は、人の一生を左右する立場にあるということを1秒たりとも忘れてはならない。
歪んだ思考が、平穏な暮らしを求めていた罪なきの人の人生を奪ってしまう。それだけは絶対にあってはならない。

第2話より

第2話の法廷で訴えていた明墨のこのセリフは、
検察や裁判官、傍聴人、そして自分自身に向けて言っていたんでしょう。

こうした従来の価値観を揺るがしていく作品が、個人的には大好きです。



最終回はどんな結末に!?


ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
こんなに毎週更新が待ち遠しいドラマは久しぶりです!

先週はとある人物が裏切りましたが、彼女は本当に裏切者なのでしょうか。
そして、緑川検事の不敵な笑みは何を考えているんでしょうか…

今までの伏線を一気に回収して、伊達原をコテンパンにしてほしいと思います(笑)

そして、明墨や志水さんの運命は…

どんな結末を迎えるのか、楽しみにしましょう!!

今後も漫画、小説、アニメ、ドラマなどの幅広いエンタメの感想を書いていくので、いいねやフォローよろしくお願いします!!


(アンチヒーローのインスタでは、劇中ではあまり見られない俳優陣の笑顔がたくさん投稿されているので、チェックしてみると面白いと思います!)


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