見出し画像

つれづれに本屋に行くのが好きな理由を考えてみた。

子供の頃から本屋をブラブラしながら本選びをするのが好きだ。買いたい本探しに書棚をのぞくと、他の面白そうなタイトルの本が並ぶ。手を取ってみるとそうでもなかったり、意外と面白そうだったり。結局、買いたい本以外の本も買ってしまう。本屋での本選びにはserendipityセレンディピティが存在すると思う。

別に買いたい本がないときだって、本屋に行ってあてもなく本棚の間をブラブラすることもある。本に囲まれている空間にいるってだけで好奇心にあふれ、楽しくなってしまっているのかもしれない。

買った本を家に戻ってきて読んでみると、なぜか興味がなくなって積読本つんどくぼんになってしまう本も多い。だから本を選んでいる最中は熟考を重ねる。むしろ、そういう行為も含めて本屋は楽しいのかもしれない。

ちょっと前の日曜サンデーで本屋の特集があった。いうまでもなく本屋は苦境に立たされているそうだ。今まで売り上げの主力だったコミック・文庫・雑誌の売り上げが減っているから出そうだ。インターネットショッピングや電子書籍なんかの普及が後押ししているのだろう。

自分もマンガと雑誌は嵩張かさばったり、あるいは捨てるのが面倒なので電子書籍で購入することも多い。また、文庫なんかは青空文庫とかで無料で公開されていたりするのを読んでしまう。

だけど、新書とか文芸書の類いはネットで本の巻頭のみを読んで決めるより、本屋で全体をパラパラしながら本選びをしたい。あと、新書や小説は紙の本で場所と時間を取ってしっかり読みたかったりする。紙の本に対するこだわりは旧世代的なものとなって、懐古されるものになってしまうかもしれないが。

これからは、本屋は本を買うという場所ではなくて、本屋という快適空間を楽しむアトラクションのようになってくるかもしれない。となると、本屋に入るのも入場料をとるかもしれないなと思ったりもする。それでも子供の頃からの習い性だし、楽しそうだから行ってしまうだろう。むしろ、これからの本屋には愉しみの多い知的な空間をデザインして欲しいと期待する。