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『ルビンの壺が割れた』

以前某人気YouTuberがおすすめの1冊として、紹介していた『ルビンの壺が割れた』宿野かほる・著がクチコミで10万部!圧倒的に面白いと話題になっていた。

早速、本屋に足を運びお目当ての本を見つけると、帯には

「日本一の大どんでん返し」とある。

よくあるフレーズじゃないか、と思いつつも購入。

さて、読み終えた私は声を大にして言いたい。この本とても面白い!恐怖!読みやすい!ちょっとドキドキ!青春!でも、恐ろしい・・・と、こんな具合に単純に心がかき乱されるのだ。

こちらの本を簡単にご紹介させていただく、

突然のメッセージがかつての恋人から届く、野望と夢、青春と淡い思い出、Facebookでのやりとり(メッセージ形式)を通して振り返る大学時代の日々。

しかし、進んでいくにつれ今まで隠していた過去・妬み・恨みの感情。そして、現在。

不穏な雰囲気を匂わせながら、きたるラストパート。


ルビンの壺というのはもともと、デンマークの心理学者エドガー・ルビンが考案した図形で見方によっては「壺」に見え、はたまた「向かい合う2人の顔」にも見えるという不思議な絵である。この物語も2人の間で繰り広げられる思いの丈が、この絵のように相対し交錯するかのようにぶつかり合う。

今、私が思うのはどれだけ相手を理解していても(理解していると思っていても)分からないこと、知らないことは確実に存在するのだ。また、人には死ぬまで死守したい秘密が1つや2つ確実に存在するのである。

その上で、私たちは生きる。

つまり、「知らぬが仏」

しかし、何故秘密を知りたいと思うのだろう。実に、秘密や危険が人間の興味を引いていることはこちらの本を手にとった時点で明白だ。

夜な夜な思い耽る読書体験/20210909

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