見出し画像

2020/02/24。年に一日、死んではいけない日に垂水漁港にて

昨年流行に乗り損ねていた事を最近知った。
オモック。


知らなかった。
沖縄の漁具の応用でオモリにフック付けただけで釣れるらしい。
直リグとかゼロダンとかのバスリグに似ている。近いものは今まで自作したこともある。
本当に釣れるのか?知りたい。

久々に垂水漁港へ。
タックルは久しぶりに出したダイワのスピンキャスト80と自分への引っ越し祝で買って使うことがなかったリョービのスピンキャスト専用ロッド3201ML。
三十年以上前のバスロッドだ。


明るいうちは釣れる気がしないのだがヘチを探るも気配すらなく。
漁港内の澪筋(船の通り道)に潮が動くと色んなものが入ってくるとの未確認情報。
ほんまかいな。

縦に探りながらリフト&フォール。
ビクビクビク。
このあたりは?
ヒット、そのまま巻き上げる。

久しぶりのアイナメ!
嬉しいなあ。

まあ確実に釣れると言われているオモックにイソメ付けたら釣れますわな。
でも嬉しい。
20センチオーバーだけど25センチには足らなかったのでリリース。
根魚資源は大切に。

その後はテトラ帯に渡る。
結構人がいるので事故的には安心か。
手前のあたりとテトラの穴を狙い撃つ。
元々スピンキャストリールを使い始めたのは、タイコリールのように足元を狙うのに操作性が良くてかつ遠投が出来るから。
ミッドライトのバスロッドは普段使っているウルトラライトのトラウトロッドよりも鈍感かと思いきや、結構ティップが柔らかいのでごく小さなカサゴのあたりにも結構ドキドキさせられる。


オモックで遠投、いやあよく飛ぶ。
大きめに煽ってリフト&フォールを繰り返すとゴゴゴゴ。きた。


遠投して魚かけるの久々で(こないだのシーバスより遠い)巻いて巻いてが楽しい。
予想通り大きなカサゴ、重いがやっぱり身重、抱卵中の妊婦さん。お尻から少し卵垂れてる。

良い子をたくさん産んでくれよ、とリリース。

テトラ周りは狙って釣る人が多いのだろう、根魚は小さいものばかり。
釣れて嬉しいのも食べたいのもわかるけど、大きくなるまで何年もかかる根魚を根こそぎやるともうそこには何年も魚がいなくなる。
僕は基本的には25センチ以下はリリースすることにしている、のでほとんどリリースすることになる。メバルも同じく。

真っ暗になる前にテトラから引き上げる。この竿のポテンシャルはよくわかった。釣れなかった間は、重いし不便だなあとか思っていた癖に釣れだすと重さも気にならない、勝手なものだ。
ワンハンドのガングリップは昔の憧れだった。畳み寸法も良い。


ここで電車に乗って釣り場チェンジ。オススメされた行ったことのない場所へ。
兵庫瀬戸内は釣り場が無尽蔵にある。
なかなか良さげ。ただ水深が浅い。近所は須磨浜なので砂地、ちょっと苦手。

ここではスピンキャスト使った穴釣りタックルに切り替えた。こないだシーバス釣ったやつ。
うーん、全然あたりがない。
垂水に比べるとかなり寂しい。
ヘチも遠投もうんともすんとも言わん。


ようやくちびちゃいカサゴをあてた。
湾内を場所チェンジ。
もう少しいい感じになるか、と思ってもなかなかあたりがなく、根掛かりも多いので少し消耗。
遠投したら何かに引っかかって、そのまま上げてみるとウミウシがついていた。

伸びたり縮んだり、非常に可愛い。
ウミウシ、とはよく名付けたものだ。
リリースしたあとに手のニオイを嗅ぐと花のようなとても良い匂いがして驚いた。
外敵に対する忌避臭らしい。面白いなあ。


このあとタイムアップ、撤収。
持ち帰る魚はなかったが、やはり楽しかった。
釣果は釣りの副産物で、あってもいいけど別になくてもいい。できる限り人の世界から離れ自然に近いところと触れ合うことの楽しさ、そして釣るまでの想像力が結実する面白さ、意外性と悔しさ、何よりの変化する時間と体験。

今回のタックルは全てグラスロッド、スピンキャストリールのみ。
これだけ見ると一体いつの釣りなんだ、30年前でももういないぞ、という感じです。
今は高性能カーボンロッドの全盛期、カーボン使用率の高さや高反発性、何より軽さを求めて高スペック高価格化していくのに相反したグラスファイバー製の竿を使うのに特に執着はないけれども、安くて丈夫で粘り強いところが気に入ってます。

釣り場に行くといつも驚くのは、ほとんど皆が同じような道具を揃えていること。まるでルールでもあるかのよう。自分丈のやり方で物事をしたいと思うのは、変なのかな。

ともあれ今日だけは死んではいけない日。
いい釣りができました。
有難や。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?