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ただの老人だと思っていたワシが実はLv.100の最強漁師でカジキとサメ相手に無双してしまった!?(2021年7月6日の日記)

・たくさん寝たため何種類も夢を見た。ビースターズのような世界観で自分がネズミになっていたのは何番目の夢だったか。足に怪我をしていたのでじきに死ぬと思う。

・最近全裸かそれに近い状態になっている夢をよく見る。先日は部屋に知らない人が何人もいて(夢の中では知人のようだが)、自分は全裸で歩き回っていた。今日はとりあえず肌着は来ていたがほぼほぼ全裸だ。共通しているのは、自分も周りも特に気にしていないという点だ。そこで現実と同じ羞恥心が襲ってきたら地獄でしかないので、これからも気にしない世界でいてほしい。

・夢占いでの「裸」は本心を表すため、現実で本心を出せずに我慢している心のあらわれという意味になるらしい。夢は深層心理にもとづくものではあると思っているので、変な夢を見た時は何となく調べてしまう。しかし、わたし自身が占いをあまり信じる傾向に無いため、近日中に何かあります!という予言系ならまだしも、あなたの本心はこうです!みたいな答えだと急にしらけてしまうのだ。未来の予言は正直自分にはわからないことなので、どうとも思わないが、本心系はうさんくさく感じてしまうんだよな。夢占い自体はかなり昔からあるようで、日本でも「古事記」や「日本書紀」に記述がある。昔の人は占いで自分の行動を決めたりと、かなり占いに対する比重が重めだったみたいだしなあ。しかし夢占いに科学的根拠は無いのだ。

・ここまで疑うならそも調べなければよいのにね。

・「この夢を見たあなたは近日中に内臓が3箇所爆発します」って書いてあるかもしれないからさ。


・読んだよ。実際読んでたのは4月末くらいなんだけど、今日はもう書くことが無いのでこの話をするよ。

・2020年に出た新訳版らしいが、表紙の絵がきれいだ。わたしは単純なので、表紙で本を買うことが割とある。

・Amazonの紹介文に「世界文学の金字塔」とあるように、個人的にも往年の名作というイメージが強いが、ヘミングウェイ自体わりと最近の人物なのである。本作が発表されたのも1952年と、2次大戦後のことだ。

・物語は淡々と進んでいく。老人の置かれた状況、老人を気に掛ける少年…。この淡々とした文章が、逆に老人の変化のない日々を強調しているように感じる。実際、老いた人間の毎日というのは、こうした大きな起伏も無く進んでいくものだろうな。全体的に灰色だ。

・このまま「人生とは…」というテーマをしわがれた声の老人が滔々と語るのかと思いきや、巨大カジキと出会ってからの老人のようすがおかしい。それまでは生活のためにやっとの思いで漁をしている、しおしおの枯れ枝のような老人というイメージがあったのだが、巨大カジキのかかった綱を持ったまま何十時間も耐え続ける、カジキと全力綱引きをする、銛で串刺しにする等、暴力的にも程があるのだ。力こそパワー。

・枯れ枝のようなジジイは一転、筋肉バキバキ、原哲夫作画のハードボイルド脳筋ジジイだったのだ。

・何十時間にも及ぶカジキとの攻防に勝利という形で終止符を打ち、やれやれすごいジジイだったぜ…。と思ったのもつかの間、今度はカジキの骸を狙ったサメ達との死闘が始まる。ボスを倒したと思ったら、また新たな敵が現れる。こんな少年漫画みたいな話だったのか?

・満身創痍のジジイだが、もはや友同然となったカジキの骸を、ぽっと出のサメ風情にくれてやるわけにはいかない。

やつの攻撃はかわせないだろうが、一泡吹かせてやることはできよう。デントゥーソめ。おまえの母親まで呪われちまえ。(p.107)

・かっこよすぎるだろう。ジジイが母親の代まで呪ったサメは、眉間を銛で一突きにして仕留めてしまうのだ。その後もやってくるサメというサメを、銛で刺し、ナイフで刺し、オールで、こん棒でばったばったと殴り殺す。とうとう獲物が無くなったジジイは、船の折れた舵棒の裂け尖った先で最後のサメの頭を突き刺すのだ。

・淡々とした語り口は一貫して変わらないはずなのに、この手に汗握らされる展開の数々。サメとの死闘は、早く島についてくれ、もう次のサメは来ないでくれとそればかり祈っていた。

「だが、人間ってやつ、負けるようにはできちゃいない」(p.109)

・本の帯で見ると「くせえこといいやがってよお!」と毒づきたくもなる台詞だが、サメと戦い続けるジジイが言っていると思うと拍手喝采、スタンディングオベーション待ったなしだ。

漁師は老いていた。(p.1)

・冒頭1行目の文がこれなのだが、結果的に漁師は老いていなかったのだろう。いや、このカジキと出会う前、84日間の不漁に見舞われていた時は確かに老いていたのかもしれない。だが、己が闘うべきもの、守るべきものに出会う時、人間は負けない。負けるようには出来ていない。老いを前にしながらそれに抗い続ける、抗い続けたい。

・老いへの苦悩、への解決策がかなり「筋肉」だったのには笑ったが。

・しかしこんな筋骨隆々のジジイが「老いている」代表になったらたまったものではないよ。


・「老人と海~ただの老人だと思っていたワシが実はLv.100の最強漁師でカジキとサメ相手に無双してしまった!?~」

・現代だったらこうなる。


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