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2022年3月29日のKOCOラジの放送内容です|BloomingDays PLUS -日々是好日-|倉嶋桃子

みなさん、こんにちは。倉嶋桃子です。

卒業式シーズンもひと段落となり、進級進学へ向けて準備が始まる頃となりました。
量販店の文具売り場には、様々な文具が並べられているので、最近の文具の種類の多さや便利グッズの数々に驚いたりしながら、つい手に取って眺めてしまいます。

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文具類の思い出で今でもよく覚えているのは、私が小学校へ入学する際、プラスチック製のケースに入った鉛筆を、1ダースお祝いに頂いたこと。
その鉛筆は、三菱鉛筆から出ていた「uni」というブランドの2Bの鉛筆で、いちご柄で平仮名の名前が彫ってあるものでした。

初めて手動の鉛筆削りでそのいちご柄の鉛筆を削り、買ってもらったばかりのペンケースに入れた時は、どんな勉強をするのかなぁとワクワクしたものです。

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小学校を卒業すると、ボールペンやシャープペン、万年筆など、鉛筆以外の筆記用具を使う機会が多くなってくるものですが、今でも私は鉛筆が大好きで、ちょっとしたメモ書きや、書類の下書きをするときなども、鉛筆を使っています。
文字を書くとき、紙へ筆圧がしっかり伝わる点や文字を丁寧に書くときの鉛筆の芯の運び具合など、他の筆記用具では感じられない良さがあると思います。

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この鉛筆、起源を調べてみると、1564年のイギリスでした。
イギリスのボローデール鉱山で良質の黒鉛(こくえん)が発見され、その黒くなめらかな性質が注目され、こまかく切ったり、手に持って握る部分をヒモで巻いたりして筆記具として使われるようになり、これが現在の鉛筆の始まりと言われています。

その後、ボローデール鉱山の黒鉛がイギリス近隣の国でも使われるようになり、掘りつくされると、1760年頃、ドイツ人のカスパー・ファーバーは、他の山からとれる黒鉛のかけらや粉を集め、さらに細かい粉にし、硫黄などで固めた芯を作る方法を考案しますが、書き心地はあまり良いものではありませんでした。

時代が下って1795年になると、フランス人のニコラス・ジャック・コンテが、硫黄の代わりに粘土に黒鉛を混ぜ、これを焼き固めて芯を作ることに成功し、さらに混合の比率を変えれば芯の硬度が変化することも発見しました。今でも基本的にはこの方法で鉛筆の芯が作られているそうです。

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では、日本にはいつ頃鉛筆が伝わったのでしょうか?

「東京鉛筆組合昭午会」の資料によると、徳川時代の初期、オランダ人によって徳川家に献上されたと伝えられていて、日本最古の鉛筆として、現在、静岡県の「久能山(くのうざん)東照宮博物館」に徳川家康公の遺品として保存されています。

日本へどのように渡ったかは記録がないため不明とのことですが、保管されている鉛筆の芯の成分を調査したところ、メキシコ産のもので、スペインあるいはその属領であったメキシコかフィリピンから徳川家康公に献上されたものであるだろうと言われています。

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その後、日本で鉛筆が使われるようになったのは、明治時代のこと。
とは言っても、明治初期の日本では、鉛筆の需要は少なく、東京や横浜の輸入専門店で少量が売られるのみだったそうです。

新しい国づくりをしていく中で、西洋文化を積極的に取り入れていたこの時代、多くの日本の若者が特使としてヨーロッパへ渡り、政治、法律、徴兵制等の近代国家の仕組みを勉強しながら、西洋の芸術や文化、日常生活用品(例えば鉛筆や石鹸、ガラス、マッチ等)を日本へ持ち帰ってきました。また同時に、日本とヨーロッパとの間で人材の往来があり、日常生活用品の製法の研究や技術の習得など積極的に行われました。

1873年(明治6年)、海外で鉛筆やガラスなどの製造技術を学んだ伝習生が帰国し、その製造方法を士族の小池卯八郎に伝え、日本で初めて鉛筆が作られたとされています。1874年(明治7年)小池は、小池鉛筆製造所を開設し鉛筆の製造を開始し、1890年まで続いたと言われていますが、その後の記録はないとのこと。

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日本で鉛筆の量産がされるようになったのは、1887年(明治20年)。
眞崎仁六(まさきにろく)によって、東京市四谷区内藤新宿1番地(現在の新宿区内藤町1番地)に「眞崎鉛筆製造所」が作られ、鉛筆の製造・販売が本格的に始められ、これが現在の「三菱鉛筆株式会社」ということです。

ちなみに、私が小学校入学時にお祝いとしていただいた三菱鉛筆の「uni」というブランドは、1958年に発売されたもので、商品名の「uni」は、「ただ一つの」を意味する「unique」から名づけられたそうです。

1990年代半ば以降、少子化や、シャープペンシル・ボールペンの利用が増加したこと、ワープロ・パソコンの普及などが原因で鉛筆の需要は大きく落ち込んでいると言われていますが、紙に文字を力強く書けるようになったり、文字の基礎である「はらい」や「とめ」といった部分を、筆圧が伝わりやすい鉛筆を使って練習することは、その後毛筆を学ぶ際にも役立つ要素があると思うので、鉛筆以外の筆記類を使いつつも、ぜひ良質な鉛筆を使って欲しいなぁと思います。

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さて、3月29日の放送のテーマは、倉嶋が大好きなスイーツ「プリン」をテーマにお送りいたしました。

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本日の放送

番組内のトークの合間に挿入された楽曲は、#Spotify のプレミアムプランのユーザーであればフル再生、無料プランのユーザーは30秒まで聴く事が可能です。また、スマートフォンもしくはデスクトップアプリからのみ再生が可能です。ブラウザでお聴きになりたい方は、プレイリストをおためしください。

本日のプレイリスト

4月からの番組のお知らせ

2020年10月から郡山コミュニティ放送「ココラジ」にてお送りしてきた、こちらの「BloomingDaysPLUS-日々是好日-」は、3月29日(火)の回で放送終了となります。

これまでの期間、ココラジでお聴きいただきましたリスナーの皆様、本当にありがとうございました。お世話になりました。

今後は、「BloomingDaysPLUS-日々是好日-」の元になっている番組、毎週月曜日の午後3時にお送りしている東久留米市のコミュニティラジオ「TOKYO854くるめラ」、「BloomingDays-日々是好日-」へお引越しとなります。

「TOKYO854くるめラ」でお送りしている「BloomingDays-日々是好日-」は、2020年4月から始め、今年で3年目を迎えます。
そこで、倉嶋が1人でお話をする基本的なスタイルから、ディレクター小出との2人トークのスタイルへ変え、さらにバージョンアップした番組へと生まれ変わります。

ココラジの番組を楽しみにお聴きいただいたリスナーの皆様には、大変なご不便・ご迷惑をおかけしてしまいますが、今後は「TOKYO854くるめラ」が聴ける専用のアプリ、または、特設サイトのポッドキャストでお楽しみいただければ幸いです。

また、これまで同様特設サイトには番組に関する様々な情報、そしてTwitter、facebookなどでも番組に関する最新のお知らせを随時UP致しますのでご覧ください。

今週もお聴きくださりありがとうございました

放送をお聞きいただいた皆様、メッセージをいただきました皆様、本日もありがとうございました。

次回からは、毎週月曜日午後3時から、TOKYO854「BloomingDays-日々是好日-」にて皆様とお耳にかかれますことを楽しみにしております。

参考資料

鉛筆 – Wikipedia
https://blooming-days.njs.xyz/zg7b
えんぴつの歴史|特集|三菱鉛筆株式会社
https://www.mpuni.co.jp/special/qa/history.html
えんぴつの歴史|トンボKIDS|トンボ鉛筆
https://www.tombow.com/sp/kids/pencil/history_world.html
鉛筆と日本の鉛筆工業の歴史
http://www.pencil.or.jp/company/rekishi/rekishi.html#01
鉛筆の歴史(日本)
http://www.jwima.org/pencil/03rekishi_jp/03rekishi_jp.html

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