目と耳を塞ぎながら

動物が酷い扱いを受けていることを知らせるニュースが見たくない。

幼い子供が被害に遭ったことを知らせるニュースが見たくない。

酷い戦争のニュースも見たくない。

非常識な運転を捉えたドライブレコーダーの映像が勝手にSNSで流れてくるのも見たくない。
その運転手が車から降りてきて怒り出すのも見れない。こわい。

怒鳴っている人の映像も見たくない。見れない。
店員さんが怒鳴られてるのも見れない。

知らない素人が撮った動画が見れない。こわい。
何が起こるかなにが記録されているのか、倫理観がどうなってるのか分からない人が撮った映像なんてこわくて見れない。

人に見せるために撮られていない映像なんて恐ろしすぎる。

TikTokも見れない。
次々に再生される誰が何のために撮ったのか分からない剥き出しの動画。
そういったものを受け取る訓練がまだ私にはできていない。
楽しむチカラもない。

ドッキリの番組も見れない。
わざと驚かせたり困らせたり怒らせたりするものをどうやって楽しめば良いのかわからない。

でも実際は家族が扉を閉めた音がいつもより大きかったというだけで、何が怒っているのではないかと不安になる。
黙っている人は全員怒っている人だと思ってしまう。

人の気持ちを考えましょう
人の痛みを想像できる人になりましょう。
そういう教育を受けて育ってきたわたしたちは、自分を守りましょう、とも教わるべきだった。

怒っている人とは距離を置きましょう。
理不尽なことにはきちんと意見をいいましょう。
なによりも大事な自分の気持ちを自分自身で守りましょう。

何にも動じないくらい強くなりたい。
ちょっとのことで悲しんだりしたくない。
人の怒りや悲しみに振り回されない人になりたい。