名古屋飯日帰りツアー その2

 名古屋駅周辺で名古屋飯全般を楽しめる店というのは意外と少ない。味噌カツやら手羽先やらひつまぶしやら、その料理に特化したお店なら駅の高島屋などに入っているのだが、それら全部を一度に食べたいというのはやはり食いしん坊なのだろうか。
様々な種類の名古屋飯を味わうなら必然的に居酒屋になり、そうなると夕方まで店が開かないのだ。夕方はひなちゃんが最もぐずる時間だ。それまでには帰りたい。
ただやはり探せばそれなりに情報は出てくるもので、名古屋駅から10分ほど歩くが地下街直結で行ける名古屋うまいもん食堂というのを見つけた。我々が食べたかった味噌カツやらどて煮やらひつまぶしまでそろっているというではないか!
迷わずここに決めた。
 降り立ったのは近鉄名古屋駅。名古屋うまいもん食堂というのはいわゆるJRの名古屋駅からは徒歩10分ほどのようだが、ここ近鉄の名古屋駅からはさらに5分ほどかかる。要するに名古屋駅を端から端まで歩くようなイメージだ。
地下街はGPSのマップが当てにならないので人に尋ねて行くことに。たまたま道を聞いた方が、親切にも徒歩15分にも及ぶ距離をご一緒していただいた。
自分たちだけで行っていたら間違いなく倍の30分はかかっただろう。それもまた探検になっていいとこれまでは思っていたのだが、ひなちゃんと一緒に行動するようになってからはいかに迅速に目的地にたどり着くかということも非常に重要になった。だからこそ本当にありがたかった。
 名古屋飯は予想通りの美味しさでお腹がはち切れんばかりにいただいた。味噌カツとひつまぶし、そしてどて煮まで食べたのだからそうなるのも無理はない。
 ただこれだけで帰るのはもったいない。幸いなことにひなちゃんも、持参したおもちゃやお菓子、大好きなビニールに入ったお手拭きなどのおかげでまだまだご機嫌である。そこでおまけにカフェにも寄って帰ることにした。
 名古屋にしかなく、妻が好きなチョコレートが美味しそうなお店。それを調べていると、久屋大通に1件興味深い店を見つけた。
ショコラトリータカスというお店は、名古屋周辺に2店舗しかないチョコレートの専門店だ。そしてカフェも併設されているとのこと。何より駅からすぐというのが我々に取っては大変ありがたいポイントだ。
 再び名古屋駅まで戻り、そこから地下鉄に乗って早速向かった。さっきあんなに食べたばっかりなのに、甘いものならもうちょっと食べられそうと二人とも思うのだからもうどうしようもない。きっとひなちゃんもこうしていろんなところに連れまわされて、この先美味しいものをたくさん知るのだろう。
 こちらではプリンとコーヒーでお茶タイム。文字通り食べるか移動しかしていない。親がこんなに贅沢をして、ひなちゃんはというと1袋100円もしない赤ちゃん用のお菓子でご機嫌取りをされているなんて、大きくなっても言えないだろう。でも自分たちがまず幸せでいることが大切だ。自分が幸せになって初めて他人を幸せにできると思う。それは親子でもきっとそうなのだ。
 帰りはひなちゃんがぐずってもいいようにあっさり新幹線で帰った。行きは2時間以上もかけた道のりを、半分以下の50分足らずで帰ってこれるのだから名古屋も近いものだ。
今回の名古屋飯日帰りツアーは我々にとって一つのチャレンジでもあった。二人だけでひなちゃんを連れて長時間遠出ができたのは大きな自信につながった。
次は東京だ。さすがに東京は日帰りでは厳しいと思うが、行きたい場所や会いたい人がたくさんいる。ひなちゃんが1歳を迎える頃までにはかなえたい夢だ。

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