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315.直帰

2024.4.1 Mon 18:00

どこかに泊まったり、どこかに出かけた後、直帰することが苦手だ。それが明るい時間で晴れていたら尚更。帰り道にカフェに寄ってコーヒーを飲んでチーズケーキでも食べようかなと妄想を繰り広げたり、帰り道に甘いものを買って帰ってしまう。大学を出るまでは一年に片手で数えるくらいにしか行かなかったカフェは、今や必要な場所になりつつある。しかもここ一年で完全にハンドドリップのコーヒーにハマってしまい、コーヒーもまた必要なものになってしまった。ハンドドリップのコーヒーを私に飲ませた人を恨みたい。(嘘です)

ところがそれと同時に、下半身に貼り付いたタイツから解放されたい感覚もまた、最寄駅に着来た時くらいから感じ始める。着慣れないスカート、ブカブカで歩きづらいヒールの靴を脱いで、ゆったりした暖かいズボンを履きたい。この日は大分暖かかったけれど、雨上がりの夕方は少しだけ足元が冷えてきていた。
夜更かしをする悪循環になることは分かりつつも、今日という1日をまだ終えたくない気持ちになりながら、自転車を漕ぐ。とりあえず家に帰って荷物を下ろそうと、ガシャンと大きな音を立てて家の路地へ自転車を走らせる。
家に着いて荷物を下ろすと、緊張感からふっと解放された。私は洗濯物が雨でずぶ濡れになったことを確認して部屋に取り込み、手を洗ってやっぱりタイツを脱いだ。リラックスしているのに、ちょっと残念な気持ち。
いつからか誰かに急に食事に誘われたり、今飲んでるよ〜という連絡は一切来なくなった。というか、私がラインのアカウントを削除してから、ラインさえもほとんど家族とか、仕事のラインしか来ない。そう思うと、それらの連絡が来なくなった理由は年齢ではなく、原因の大半は自分にある気がする。

ただ、今日はこんなに筆が進むのは、久しぶりに電車で本を読んだからだ。本を読むと私の頭の中で文章が次々と思いつきは流れていく。その感覚はとても落ち着く。やっぱり本は大事だなと気付かされる。

もう少し、夜どこかに行って飲んだり、遊べる体力があればながと思う。夜行きつけのお店で飲んでいたり、深夜まで遊んだりできる人は、どこから体力を生み出しているのだろう。


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