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過食嘔吐の日々〜大学生活編〜②

死恐怖症~タナトスフォビュア~


慣れない大学生活。

孤独な一人暮らし。

過食嘔吐の日々。

夜のバイト。

様々な要素が混ざり合って、結果「発狂」してしまったわけだけれど、

実はその「発狂」については、もうひとつ原因があるのではないかと考えている。

それは、「死恐怖症」だ。

「死恐怖症」とはなんなんだと言われても、うまく説明できない。

端的に言えば、死ぬことを考えるととても怖くなること、なんだけど、

そんな言葉では済まされないくらいの恐怖なのである。

もう、

ぞわっとというか、

頭が真っ白というか、

お先真っ暗というか、

自分が自分でなくなってしまうような感覚というか、

居ても立っても居られない感覚というか、

全然説明がつかないシロモノなのです。

というか、たぶんこれは体感するものであって、説明されて理解できるものではないのだと思います。

なので、「死恐怖症」の人とはなすと、話が早い。

あーあれ、まじやばいよねーーー!!!(おわり)

だって、感覚を共有することができないんだもの。

経験を共有する方が話が早い。

というわけで、当時発狂した原因のひとつとして、「死恐怖症」があったんだと思います。

もう、なにがなんだかわからなくなっちゃって、本当に怖かった。

その経験は後にも先にも、この時だけなんです。

姉と同居を始める


私が一人で暮らすにはかなりやばい状況になっているということで、

母は、同じく東京で暮らす姉に無理やりお願いし、私と同居させることとなりました。

姉は実はたぶん嫌だったんだと思う。

まあ、いやだよね。うん、わかるよ。

千歳烏山という京王線のとある駅にある2DKのマンションに引っ越したのでした。

当時、わたしはバカスカタバコを吸っていたので、隣の部屋とは言え、けっこう臭かったろうな。

そして、更に言えば、一緒に住み始めたあたりから17才上の彼氏ができて、わたしはほとんど家に帰らなくなった。

本当に、ひどい妹だったと思う。

たまに帰れば、家のお風呂で過食嘔吐したりするので、排水がよくないマンションだったこともあって、

排水溝からコバエがわんさかでてきて、ビビるみたいな。。。

でも、妹が過食嘔吐で苦しんでるのに、ってたぶんそうとう私に注意しにくかったと思う。

今思えば、申し訳ない気持ちしかない。

それでも、過食嘔吐は止められなかった。

実は、彼氏の家でも、彼が仕事に行っている間にふっつーに吐いていた。

過食嘔吐を告白


当時、17才年上の彼氏と付き合っていた。

といっても、どっかのキャバクラで知り合って、付き合って、キャバクラそっこーやめるみたいな流れだったと思う。

でも、とても紳士的ないい人で、私はよく彼になついていた。

当時の私は、「隠し事はいけないこと!」みたいな白黒思考が今よりも更に激しめなやばい人で、

過食嘔吐をしていることを告白しなきゃ!!みたいな謎な考えに囚われていた。

なんだか、彼をだましているような気がしてしまったのだ。

付き合って半年くらい経ったころ、勇気をだして告白してみた。

そしたら、ガハハハと笑い飛ばされた。

思っていた反応と180度違うとき、人間はあっけにとられてしまうのだと思う。

すぐには理解できなかった。

彼からしたら、 そんなこと くらいの問題だったらしい。

その日以来、過食嘔吐のことをモグゲ(もぐもぐしてゲーするから)と名付け、

ちょいちょいネタにして馬鹿にしてきた。

その時の私は、(そうか、人からしたらそんな大そうなことではないんだ)と思った。

でも、今思えば、地味に傷ついていたと思う。

そういう反応に面食らっただけで、私はもっと寄り添って欲しかった。

過食嘔吐は甘え


そんな中、ふとした時に彼に、

「過食嘔吐は甘えだよね。

もっと世の中には大変な人も居る。

あなただけが大変なんじゃない。」

と言われたことがありました。

正直な話、とても傷ついた。

そして、この人じゃだめだ、そう思ったのでした。

過食嘔吐で苦しんでるこっちからしたら、

もっと世の中に大変な人がいることくらい、分かってんだよ。

自分だけが大変じゃないことくらい、分かってんの。

当時は、そう言われてしまったから、私って甘えてんのかな・・・

って考えて落ち込んだりもしました。

でも、今なら分かる。

それは、甘えじゃない。

過食嘔吐は甘えない、甘えられない、頑張りすぎてなる病気だから。

今、彼が目の前にいたら、

「お前のその発言こそ甘えだわ。

理解できないからって、理解する努力を放棄して甘えって言葉でまとめるな。」

って言って差し上げたいですね。

「それは甘えだから」という言葉は、バッサリ目の前の人を切り捨てることと変わりないと思うのです。

そして、恐らくその発言をする人には、

私ははこんなに努力してるのに(なのにあなたはしていない)

という思考があるのだと思います。

私からすれば、それも甘えだと思うのですけどね。

この時、私は学びました。

歳をとるということは、別に「大人」になるってことではないんだ、と。

本当の意味で「経験」を積み重ねていった人だけが「大人」になっていくことができるのだと。

私は、この自分の辛い経験をいつかプラスの経験にしてみせる、そう決めたのでした。

だって、きっと、人よりもつらい経験をした人は、人にもっと優しくできるようになるから。

人にもっと寄り添えるようになると思うから。

だから、絶対克服してやるんだ!!

そう、摂食障害真っ只中で思ったのでした。

つづく

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