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主語と目的語を言わない人たち。

今日の仕事中の出来事。
同僚のなかで、際立って「主語」と「目的語」なしに会話する2人が
コント風の会話をしているところを目の当たりにました。

同僚A:この前の(プロジェクトのこと)、進んだみたいだから(営業担当に見積もりを)確定させて!

同僚B:あー(忘年会の企画)。(幹事に)伝えとく。

同僚A:今月中にできる?

同僚B:(最有力候補のお店)推せればね。

同僚A:(ハンコ押すのは)すぐできるだろ?

同僚B:ん〜、今週いっぱい(担当が)休みだからな。

同僚A:えー。誰か代理でできない?

同僚B:そんな急がなくても(お店は)逃げないよ。

同僚A:ん??

同僚B:ん???

まるでアンジャッシュの勘違いコントがリアルに繰り広げられているようで、会話は進んでいるように見えて、実は全然かみ合っていません。(笑)

思い込んで、すれ違う

コントであればちぐはぐなやり取りやリアクションに笑ってしまいますが、自分が会話の渦中にいたら、すごくストレスになりそうです。(笑)

同僚の場合、会話のスタートが「この前の〜」だったので、スタートラインが曖昧で、最初から噛み合っていませんでした。

Aさんは営業案件のことを話していたようですが、Bさんは、おそらく自分の中での関心事である「忘年会」の話と思い込み、会話がちぐはぐになっていました。

「こそあど言葉」は簡潔に会話をするのに便利ですが、人によって思い当たる話題が違うことがあるので、使いどころを間違えると思わぬすれ違いが生まれてしまいます。

文章にしてみるとよくわかりますが、見事に「主語」と「目的語」を省略しているので、いかようにでも受け取れる曖昧さがあります。

最終的にはお互いに違和感に気がついて軌道修正していましたが、会話の途中に「主語」「目的語」を少し挟むだけで、もっと早く気づけたのではないでしょうか。(笑)

「わかるでしょ?」は通用しない

話し手からすると「前後の会話で察してよ」とか、「前に話したトピックでしょうが!」という言い分が聞こえて来そうですが、”わざわざ言わなくてもわかるでしょ?”というのは伝える側のエゴかもしれません。

様々な状況が取り巻くビジネスシーンで、曖昧な会話がピッタリ噛み合うケースの方が稀なように思います。
伝える本人が”分かる”と思い込んでいるだけで、実際にはかなりの確率で伝わっていないことが多いのではないでしょうか。

私も母親とは主語や目的語を極限まで省略した会話をするので、よく「???」となることが多いです。(笑)
親しいなかだとついつい甘えもでて雑な会話になってしまいがちですが、その分「何のこと話してる?」とか「誰が?」など気軽に聞くことができます。

でも、仕事のコミュニケーションの場でやってしまうとトラブルになりかねないですよね。最初から主語と目的語を伝えておけば、聞き手は要点を聞き取ることに注力できるのではないでしょうか。

「伝わる」ことを大切にしたい

同僚のやり取りを見ながら、ふふっと笑いつつも、自分でも思い当たることがあるなあと感じたシーンでした。
会話は聞き手・話し手がいて成立するので、「伝えた」ではなく「伝わった」かどうかを大切にしたいですね。

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