第2回・小説草稿。仮題:未来生物ピカメラ、改め、「スマトラでウルトラゾフィー:亜空神界流転抜転」(仮
ああ・・・再度、哀愁の見切り発車。
シーン2、空人恋慕
「彼がワンなのね。」
Qがウットリするような表情をして、
ワンを見つめているのに気づき、
ワインスティン博士は強く嫉妬した。
「そう、彼がザ・ワン、ワンはチャイニーズのたしかマンダリンで王を指す。」
ワンの影が少し大きくなり青く染まり始める。
「どうやら気に入って貰えたようだねQ。」
Qの頬が赤く染まり、
首筋の血管が浮かび上がっている。
まさか、彼女、高揚しているのか?
まるで淡いオルガズムでも味わっているかのようだ。
すまん、軽く勃起した。
自分の浅ましさを恥じるかのように目をそらし、
ワインスティンはポケットから眼鏡を取り出した。
「ねえボブ、」
ワインスティンは急に下の名で呼ばれ驚いた。
「彼がそばに来いと言うの。」
ワインスティンがワンを睨みつける。
「彼がワタシの肌、全てを、もう奪われてダメになるのよ。」
ワインスティンが眼鏡を外して握り潰した。
「来る、ダメ来る。」
Qの理性の限界がすぐそばまで近づいている。
「ワン!卑劣な事を! 」
ワインスティンの顔が歪み、
惨めな涙がボタボタと垂れ流れる。
「 頼む、懇願する。 彼女は優秀な準博士号取得者だ。
頼む、なんでもするから彼女破壊しないでくれ、
このオレからの一生のお願いだ。」
ワンの影がムラサキに染まってゆく
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つづく。