北信五岳②あの人が愛した黒姫山
黒姫山といえばあの人、C・W・ニコルさん。作家で環境活動家で・・と朧げな輪郭しか浮かんできませんが、調べてみたらビックリ!放置されて荒れ放題だった黒姫の人工林を林業家と協力して間伐し、生き物の棲家や食料になる植物を残して藪を刈り払うという活動を始めた人なのです。
関根勤のモノマネを思い浮かべてニヤニヤしている場合ではありません。活動開始から38年の歳月を経た森を歩いてみました。
戸隠キャンプ場の近く、大橋登山口からスタートし早朝の林を歩きます。
林を抜けると現れたのは古池。草むらにいた水鳥たちがワタワタと岸から離れて行きました。ごめんごめん。
池のほとりを歩いていると、何かがたわわに実ってる?これはもしや・・
湖畔歩きが楽しくて、思わず山頂への分岐を通り過ぎていました。すぐに気づいてよかった!少し引き返して森の中へ。
そういえば、黒姫山ではギンリョウソウが見られるってどこかで読んだな〜・・と思った瞬間見つけました!
ふと空を見上げると、霞のような薄〜い雲が流れてきてギュッとなって本格的な雲へと成長していきます。う〜ん、見たものを的確な言葉で表現することができないもどかしさ・・とにかく雲の生まれる瞬間が面白くて、首が痛くなるまで見上げていました。
高度を上げ、かわいい花たちに会えるゾーンに突入すると一気にペースダウン。
あちこちでしゃがみ込んで花を楽しみながら、山頂に到着!展望は良好です。
夏の定番山ごはん、冷や汁(宮崎の郷土料理)を食べて元気回復。すぐそばでホワホワの綿毛をつけた植物を見つけました。遠くまでよく飛びそう。
帰りは来た道を少し戻ったら大池方面へとコースを変えて西新道を下ります。その分岐から大池まで、ベルのような白い花が登山道を飾るように咲いていました。思いがけないプレゼントをもらった気分!
大池に出る前に七ツ池という湿原に寄り道してみようと向かって行くと、突然森が開けて笹の原っぱが現れました。なんだ、ここは?
森に引き返して少し歩くと大池のほとりに出ました。小黒姫とも呼ばれる御巣鷹山の緑が美しい。
この先、登山道の様子はまた違った雰囲気になりました。大きな岩の間を抜けていくと、岩の隙間からひんやりとした空気が漂っています。小さな風穴があちこちにあるのでしょうか?雪が残っているところもあり、黒姫の森の懐の深さを感じる場所でした。
ずいぶん歩いて深い森から出てくると、林道ではお馴染みの花たちが待っていてくれました。
豊かな森に包まれた黒姫山は、いろんな季節に何度も来てみたい山でした。秋にはキノコパラダイスになることを妄想して、もう楽しい。また来るね〜!
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