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福岡市美術館 コレクション展示室

福岡市美術館のコレクション展示室で行われている『福岡を見る』という企画に興味をそそられ、足を運びました。

コレクション展示室の名の通り、美術館の所蔵作品が展示されているこの場所に来ると、他の美術展では味わえない視点が加わります。それは、「私たちの税金で購入された」という視点・・もちろん寄贈された作品も多くありますが、「この絵のこの部分は私のもの」と勝手に決めて遊んだり、「よくぞこの作品を買ってくれた!」とお気に入りをみつけたり、とても身近に感じられるのです。

コレクションのなかでも目を引くのがサルバドール・ダリの『ポルト・リガトの聖母』。ダリといえば「ヘンなひげのキテレツな芸術家」というイメージですが、この絵の前に立つとすごく繊細で几帳面な印象を受けます。でも、前回観た時はそんな感じはしなかった・・何度も観て、その時どきに感じる自分自身の変化を知る、という新たな楽しみ方を発見。

絵画の展示室の一角に『福岡を見る』のコーナーが設けてありました。
太宰府天満宮の太鼓橋や香椎宮の綾杉、筥崎宮の鳥居など身近な場所が描かれている絵は見ていて楽しい!いくつかの作品は航空写真などから描かれた場所を特定し、それを地図上に表示してあります。そんな研究が行われていることも驚きでした。

アンディ・ウォーホルの『エルヴィス』に挨拶して絵画の展示室を出ると、一番のお気に入りとご対面!

アニッシュ・カプーアの『虚ろなる母』という作品です。巨大な卵の殻をスパッと切ったような形のオブジェはベルベットのような深いブルーで覆われていますが、内側はすべての光を吸収してしまうような闇。見れば見るほど不思議でブラックホールに吸い寄せられる感じがします。「あの中に入りたい!!」という衝動を抑えるのは難しい・・

数年前、大分県別府市に行ったときに公園でカプーアの『スカイ・ミラー』という作品が展示されていて、それもずっと見ていたかった。なんだか惹きつけられる、そんな彫刻家の作品もある福岡市美のコレクションなのです!

もうずいぶん長いことここに鎮座していらっしゃる草間彌生の『南瓜


エントランスにそびえ立っているのは新入りのインカ・ショニバレウィンド・スカルプチャー



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