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早くしてよ。



今日は、母をリハビリに送り出す支度の後、食器洗いを放棄して出かけた。(父、ありがとう。)

神社に行きたかった。
今後の日程を鑑みると今日しかない。

北の大地に行くのに、自宅に荷物も取りに行きつつ、神社にも行きたい。
とにかく、行ってきた。


爽やかな秋晴れ。

最高の御朱印日和。

でもお参りもそこそこに帰宅して、また自宅に行き荷物をまとめて実家に戻る。
暑いので、洗濯を2回。
朝干したものを取り込み、あとは持ってきた荷物を実家に配置。

夕方まであわよくば昼寝をしたかったができずに母、帰還。

施設で、お昼をあまり食べなかったらしく夕飯を催促される。

グラタンを少し食べさせて、やっと自分が食べようとすると、りんごが食べたいと言う。
カットして、母にりんごを出して、座ると、今度は私の白米を見て、食べると言う。(さっき、ご飯はいらないから、りんごが食べたいと言ったじゃない?だから剥いたのに。と思いつつ、対応。おかずと白米を食べさせる。)

再び、私が自分の食事にありつこうとするも、いきなり、

『早くしてよ!』と声を上げる母。
今度は何?!

りんごはまだ全く手付かず。

何?薬?
まだりんごが残ってるよ?

と聞いてみると、どうやらりんごをジュースにして欲しいらしい。

再び私の夕食は遠ざかる。

りんごは先ほど半個をカットしたから、残りもカットし、ミキサーにかける。
ジューサーではないから水を少し加えるもジュースにはならない。

それで、コップ2杯分できたので、母に出して残りは自分で飲んだら、おかわりが欲しいと言う。
飲まなきゃよかった。
もう、ミキサーも洗ってしまったので我慢してもらう。

薬を飲ませて、寝る支度をさせて、ようやく寝てもらい、私のご飯。
もう白米は冷め切って硬くなっている。

この『早くしてよ。』

よく言われる。
そして、私は時々その言葉に、
ムッとしてしまう。

相手は病気。
分かっている。

でもね。
感謝の意を表明しない母に、
時折、『私は召使じゃない。』と言いそうになるし、言った事もある。

しかしながら、世話をしたいと戻ったのは私の意思。
このくらいのことで、ムッとしたらだめだ。

淡々と介護。

親との限られた大事な時間なのだ。
母との会話はなかなか続かない。
言葉が出なくなっているから。

明日はもう少し会話したい。

『早くしてよ。』と言われても、
イライラしない。
ムッとしない。

淡々と介護。
淡々と生きよう。

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