見出し画像

思い立ったが吉日@明日までの神護寺展(東博)へ


思い立ったが吉日


今朝起きるまでは諦めていた『神護寺展@東博』。

母を送り出し、洗濯して、引きこもりたい日だった。

でも、どうしても『神護寺展』が見たかった。

洗濯物が乾くのを待って取り込み、ダッシュ💨で出かけた。

私はあまり自覚はなかったが、フットワークが軽いらしい。
もしそうだとしたら、それは母のおかげだろう。

ぐずぐずして悩もうものなら、『悩んでいる暇があったらサッサとやりなさい!』と背中を押される。

だから、今朝もぐだぐだ悩んでいる間にとりあえず支度して行けそうなら行ってしまえ!と飛び出てきた。

いつもは夜は早く帰るようにしているが、今日は母のデイサービスの迎えはギリギリ間に合わない。父よ、ごめんなさい。
でも、考えてみたら施設の人ができるのだ。頼ろうと思う。

神護寺展(明日9/8まで)

国宝の釈迦如来像や、寺外初公開、本尊の国宝「薬師如来立像」、現存最古の「五大虚空蔵菩薩坐像」などなかなか拝めない。


国宝 釈迦如来像
平安時代・12世紀 京都・神護寺蔵
神護寺展サイトより


神護寺ははるか昔にSと行った。
かわらけ投げもちゃんとした。
当時もストレスフルだったから、思いっきり投げた記憶がある🤭

(疫病退散なのにストレス発散と目的を履き違えている💦)

京都の有名どころの紅葉は全て彼がアレンジして見せてくれた。

そんな思い出もある神護寺だが、高雄にあることもあり、かなりご無沙汰していた。

また訪れたいなと改めて思った。

夕暮れの東博&上野

夕暮れの東博 平成館
いつも午前中だけどこんな景色も良き
水面に映る晩夏の空・・・
細い月が空高く
東博、入り口あたり
雲がきれいで
灯りが灯り始める
2つほど白い点があるけどなにかしら?
UFOだったら面白いのに・・・
この小さな道結構好き
夕暮れに考える人

庭園

いつも混むのが嫌で早め行動。
やはり午後の東博は混んでいた。
上野駅を出た時点で怯む。人混みが苦手だ。
転勤で首都圏を離れた時期が長くなって、今まで都内でうろちょろしていた自分が思い浮かばない。
そんなわけで、まず一通り観てから一度退避。

庭園内の茶館でひとやすみ。朝からバッタバタだったから。

ただこちらのTOHAKU茶館、10月末までらしい。

普段は一般公開されていない、庭園の茶室「応挙館」。名古屋市郊外の明眼院の書院として寛保2年(1742)に建てられ、その後、三井物産の初代社長である茶人としても有名な益田孝氏(鈍翁)邸内(東京・品川)に移築され、昭和8年(1933)、当館に寄贈されました。江戸時代の絵師、円山応挙が描いた襖絵(現在は複製画)を眺めながら、日本産にこだわった食事やお酒、飲み物が楽しめるカフェとしてお楽しみいただけます。
TOHAKU茶館(TOHAKU CHAKAN)にぜひ、訪れてみてください。

https://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=11059
池にはハスの花がまだあった
飛行機雲
水面に映るハスも綺麗
風が心地よくて、時間が許せばここで本など読みたかった
午前中に来たら咲いているのが見られたかも
TOHAKU茶館
縁側に人がいたので、閉まってから撮ってみた。
庭園から平成館へ出るところ
17時を前にしてちょっと人が減ってきた


やっぱり美術館や博物館と自然はセットだといい。心の洗濯にぴったり。
少し元気を取り戻して博物館に戻った。

再び神護寺展

写真撮影不可。
(あとから撮影可能もあったと知る!やはり疲れてたなぁ。)

作品リストはこちら

Instagramで写真は見られると思う。

国宝は15点ほど。

エントランス階段の天井

国宝

薬師如来立像(平安時代8〜9世紀)
神護寺の前身寺院にまつられていたのが本尊「薬師如来立像」です。量感あふれる造形、威厳あふれる表情は、独特の迫力を生み出し、平安初期彫刻の最高傑作といえます。本展は寺外で本尊の荘厳さにふれていただく、神護寺史上初の機会です。

東博 神護寺展サイトより


この像は、解説だと険しい顔をされているとのことだったが眺めているとそんなふうには見えなかった。

https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2649
こんなお顔・・・


優しさも見えた気がする。

両脇には、「日光菩薩立像」と「月光菩薩立像」が並ぶ。

この3体含め、仏像を見に行くだけでも行く価値はあると個人的には思う。

風信帖 空海筆

空海が最澄に宛てた手紙が残っていることが驚き。

https://wanderkokuho.com/201-00809/

noteのクリエイターさんも解説をしてくださっているので読んだ。
ありがたい・・・。

空海と最澄は仲違いした
とか
それは後世の人が言っているだけで本当は仲は悪くなかった
などいろんな説があるけれど。
いずれにしても、はるか昔の空海の手紙が「今」見られることに感動した。

空海さん、まさかこんな後々まで自分の手紙が残って、人に読まれるなんて思ってもいなかっただろう。

現存最古の「五大虚空蔵菩薩坐像」が勢揃い

空海の後を継いだ真済(しんぜい)の代に安置された国宝「五大虚空蔵菩薩坐像」は、日本でつくられた作例のうち、五体が揃う現存最古のものです。仁明(にんみょう)天皇御願とされ、鎮護国家が願われました。品の良い顔立ちと均整の取れた造形は、当時最高の技術を持った工人によって制作されました。寺外で五体揃って公開されるのは初めてのことです。

https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2649
実際は、横並びではなく中央に法界虚空蔵が配置され、囲むように他の4体が展示

知識がないのでもう少し調べてみた。

高雄山寺から神護寺となったこの寺は、空海とその弟子によって整備が進められたが、承和三年(836)、仁明天皇はこの寺に宝塔院を建立することを発願された。
 同七年に着工、十二年に完成した。承和元年に神護寺別当となった実慧、同七年別当をひきついだ真済が、その造営にたずさわった。
 五大虚空蔵菩薩は金剛界の五智如来の変化身といわれ、富貴成就、天変消除をこの菩薩に祈って秘法を行う。
 わが国での初見は弘仁十二年(821)、空海が両部曼荼羅、祖師像の新写の際に描かせた絵画であるが、本像もあるいはその像にもとづいて彫られたのかもしれない。
 五大虚空蔵菩薩を修する法を金門鳥敏法(かのととりどしのほう)ともいい、変革の年といわれる辛酉の年に除災のため行われた。
 本像は五体とも像高90センチメートルあまり。ほぼ同形の坐像で手の形や持物だけが異なる。
 肉身の色は中尊の法界虚空蔵が白色、東方尊金剛虚空蔵は黄色、南方尊宝光虚空蔵は緑色、西方尊蓮華虚空蔵は赤色、北方尊業用虚空蔵は黒色に塗り分けられている。
 いまは一直線に祀られているが、もとは東寺講堂の五菩薩像などと同様に、中尊を囲んで左右斜め前と、斜め後ろに他の四体が配されていた。
 これらは、いずれも一木造で、両腕のひじから先に別材を矧ぎ付けるほかは一材から彫り出し、部分的に木屎漆で仕上げている。
 彩色は九世紀末に塗りなおした記録があり、当初のものではない。
 木製の宝冠、瓔珞、臂釧などの装身具も後のもので、光背、台座も失われている。

http://www.jingoji.or.jp/treasure02.html
https://kyonoreijo.sakura.ne.jp/lib/nb/libnb5cn.htm

今回、国宝の「曼荼羅」もあったのだが、この辺りの正確な知識があまりないので、やっぱりまだまだ勉強することが多い。

両界曼荼羅(高雄曼荼羅)(りょうかいまんだら、たかおまんだら)
平安時代・9世紀 京都・神護寺蔵

今回の展示は前期と後期に分かれていて、後期は「金剛界」だった。
前期が「胎蔵界」。

金剛界と胎蔵界、密教のふたつの世界観を図示したのが両界曼荼羅です。高雄山神護寺に伝わったため、「高雄曼荼羅」と呼ばれる本作品は、4メートル四方の大きさを誇る、空海在世時に制作された現存最古の両界曼荼羅です。江戸時代以来、およそ230年ぶりに修理された姿をご覧いただきます。

https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2649

修復されたとはいえ、欠損している?部分も多く、色も暗いので見えにくかった。
やはり、いよいよ単眼鏡か双眼鏡を買わねばなるまいか・・・。

紺紙金字一切経帙

こちらは国宝ではないが・・・どこかで見た・・・と思ったら根津美術館だった。
4点ほど根津美術館蔵のものがあり、デジャブ・・・。

こんな風に繋がってると楽しい。

文治元年(1185)、鳥羽上皇の勅願を受け継いだ後白河法皇は「紺紙金字一切経」を神護寺に寄進した。経巻は十巻ごとに経帙に包まれていたという。現存する経帙の中でも神護寺伝来のものは有名で、神護寺に残る経帙には久安5年(1149)の墨書があり、縁の錦と裏地の綾も同じころの作と考えられている。黒染めの竹の簀子を数種の色糸で飾り編みし、その下には紙に雲母を敷いている。縁は紅地に唐花、菱、鳥を織り出した錦で、組紐が付き、帙の二角と巻き緒の付け根には蝶をかたどった金銅製金具がつく。全体に褪色が見られるものの、平安後期の優美な姿を今に伝えている。

根津美術館サイトより

「紺紙金字一切経」自体も非常に美しい文字で素晴らしいと思う。
今回は「大般若経」が2点展示されていた。
こういうものが今に伝わっているのが本当にすごいことだと思う。

国宝 山水屏風 鎌倉時代

密教の儀式「灌頂(かんじょう)」の場で用いられ、現存する最古のやまと絵屛風としても貴重なもの。

昨年の冬に「やまと絵」を東博に見に行った。
もしかして見た?? 
でもあまり記憶がない・・・んだけど。ショック・・・と思って調べてみた。

よかった・・・私が見に行った時は、展示期間外だった。
つまり、今回行って良かったってことだ。

https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2580
私は④の期間に見に行ったので、神護寺の展示期間①②の作品は見られなかった。

グッズをまたしても購入

なぜ手ぶらで帰れぬのか。今回は「買わない」つもりだったのに。

展示されているのが目について。
せっかく買ったから来週と来月の旅にも使おう。


買わぬ,と決めたのに
色と柄に惹かれて
手触りもしなやか

ハガキは迷ってやめた。
もらう人ももしかしたら困るかもと思って。
「釈迦如来像」があったら買いたかったが探せなかった。
(疲れて真剣に探さなかったけど)

あったら、このトートバッグに入れてもよかったな。

++++++++++++++

思い立って行ってきたけれど、行ってよかった。
明日は家事をしつつのんびりしたい。

まだ間に合うので行ける方(ご興味ある方)は是非に・・・・。


お読みいただき、ありがとうございます。 いいなと思ってくださったら、サポートいただけたら嬉しいです。 いただいたサポートは美術館巡りの活動費に使わせていただきます。