ウィーラースクールカリキュラム みんなで走る

昨年秋のサイクルモードでのウィーラースクールに参加した子どもの保護者の方が撮影した映像。
この映像は、みんなでサイクリングに行くという最終目標を実現するための非常に大切なカリキュラムのひとつ。「みんなで走る」という集団走行練習である。
映像の中では、初めて会った子たちが、徐々にお互いの息を合わせ、大人でも難しい走行形態を自由自在に変化させる様子を紹介している。
彼らがこうした結果を出していく様は、いつ見ても圧巻で、改めて子どもの吸収能力のすごさを感じる。
子どもの潜在的ポテンシャルの高さはとにかく、しっかりとした理論とスキルを大人がしっかり身につけることがとても大切であると実感する。
教え方ひとつで子どもの能力をいとも簡単に伸ばす事ができるからだ。

撮影してくださった保護者の方の投稿も参考に転載する。以下。

去年もお邪魔したウィーラースクールのブロッコリーさん(本当はブラッキーさん)がすばらしいことを言っていました。長いビデオですが是非3分間聴いて頂きたい。
彼は子供たちにスクールで自転車の乗り方を教えています。でも実際に教えているのは人と人の関係性の中で自分の思いを人に伝えること、人の思いを理解しようとすること。
その練習。

その練習は、自転車と言う乗り物で交通社会に出て行った時に子供たちの身を守ることになります。
その練習は、現実社会に出て行った時に大人になった子供たちが社会で生きていくための糧となります。
自分たちで考え、自分たちでコミニケーションを取る、そして協力しあって結果を出す。
ルールただ守るのではなく、ルールができた理由を本質的に理解する、そしてそのルールに従いながら必要とあればそのルールを変えながら生きていく。
これが今まで人間たちが積み上げてきた進化の歴史そのものです。周りの人たちといたずらに競争したり戦ったりするのではなく、お互いの思いを理解しあい1つのゴールに進んでいく。
改めてそう云う社会でありたい、そう云う人間でありたい。

あれ、なんか言ってることがラグビーっぽくない?笑
最近ラグビーワールドカップの影響でラグビーはこんなに実生活に役に立つ、という論調の記事が目立ちます。でも教え方次第でスポーツは全て人生経験なんだとブラッキーさんが教えてくれました。

もう一つ、このスクールでは、練習時に難しいコースを自分で考えるということをやります。
これもただ与えられたタスクをこなす練習ではなく、どうやったら難しいか、走りにくいかという課題設定を自分でやることに意味があるのだそうです。
昔知り合いが、「某学習塾のリュックを背負った子は、どんな問題でも解けるけど、問題を作ることができない」と言っていたのを思い出しました。
結局これはただ自転車のスキルを身に付けるのではなく、自転車を使った課題形成のアクティブラー二ングなんですね。大げさに言うと自転車を使って生きることを学ばせる場。

あと、今にして思えば、フリー走行時は少々転んでも意外にほったらかし。ある意味自由。
これも、転ばない様に制限をかけすぎるのではなく、スクールで多少転んで痛い目を見て、結果的に自分の限界を知る行動で事故にあわないスキルを身に付けるということなのかな。
ある女の子は、結構飛ばしていて、その結果何度もオーバーランして、結構激しくひっくり返っていました。それでも泣くこともなく自転車を起こしてまた乗っていく姿に意志の強さを感じました。
もちろん本当にマルチクラッシュになりそうな瞬間にはちゃんとスタッフが減速を指示してます。

子ども向け自転車教室 ウィーラースクールジャパン代表 悩めるイカした50代のおっさんです。