【音源レビュー】CRADLE OF FILTH - Midian
ダニ・フィルス率いるイギリスのブラックメタルバンド4thアルバム🪓
ファンタジー映画のサントラのような荘厳なイントロ#1 At the Gates of Midianから始まり、#2 Cthulhu Dawnの爆発的なトレモロリフとメロディで幕を開ける本作は非常にエンターテイメント性の高い、高品質なシンフォニックブラックメタルアルバムだ。
リーダーのダニは奇声と言っていいほどピッチの高い喚きを中心に、がなりやドスの聴いた低音デスから怪しいウィスパーヴォイスまで七色の声を操る表現力豊かなヴォーカリスト。ハイピッチで矢継ぎ早に吐き捨てまくる歌唱はダニのトレードマークと言えるだろう。
ギターはリフ、リードともに輪郭がはっきりしておりメタリックかつヘヴィでメロディックブラックやメロデス寄りの印象を受ける。また、スラッシュビートやブラストの疾走パートはもちろん多彩なフィルとビートを叩き出すエイドリアンアーランドソンのドラミングは楽曲のテンションを保つのに大きな役割を果たしている。
キラキラとしたkeyが乱舞し、壮大なコーラスと重厚なナレーションに導かれて進むドラマティックな世界観は圧巻で、SEやインターバルを除いたほとんどの曲が6分以上の長尺で大作指向だが退屈さは全く感じさせない。
CRADLE OF FILTHはキャリアが長く、数多くのアルバムをリリースしているが、個人的には彼らに興味を持った人にまず聴かせたい作品が本作だ。
ちなみに最高にかっこいいサウンドに反してジャケットはマジで謎(笑)
戦慄のザリガニマン!🦞
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